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ファンゴ(温泉泥)を、健康、美容、温泉地活性に

【話題の人】
パドバ大学薬理学部美容化学センターOTP技術責任者
ダビデ・ロッシ氏

 「イタリアの温泉保養地とファンゴ(温泉泥)をよりよく理解するために」と題した講演がこのほど東邦大学医学部で開催された。アバノテルメなどのファンゴの研究をするパドバ大学薬理学部美容化学センターのダビデ・ロッシ氏が来日し、これまでの研究成果を発表した。今後日本の温泉地でのファンゴの開発や品質確保のプロジェクトへも協力するという。


現在の研究について
 パドバ大学の学生の頃から、現在も師であるアントニオ・ベテッロ教授の下でファンゴの研究を始め、2005年からは、美容化学センターのOTP技術責任者としてファンゴの研究に専念しています。
 
 イタリアには多くのテルメがあり、そこでファンゴテラピーが行われていますが、特にエヴガニア丘陵のアバノ・モンテグロット温泉保養地のファンゴは質が高いことで知られています。
 
 泥には藻類、微生物、ヨウ素、塩など様々なものが含まれています。それらが温泉水をかけ流すことによって熟成し変化し高品質のファンゴが出来上がっていくのです。様々な成分のコンビネーションや環境によって粘着性や弾性が生まれ、泥の表面に物理的なエネルギーが生まれていきます。
 
 私たちの研究は、表面の張力を測り、泥の熟成の度合いや、その品質を正確に調べることです。人肌に載せたファンゴを、表面張力を数式モデルに置き換えるTVSモデルと呼ぶ方法で計測し、最適の条件を満たすように管理、評価するのです。
ダビデ・ロッシ氏 プロフィールパドパ大学・美容化学センターでOTPという測定手法を用いてイタリア・アバノ・モンテグロット温泉保養地で作られるファンゴの品質評価を行っている技術責任研究者。このたび、ピオファンゴRプロジェクトを推進する㈱アセンダント(東京都江戸川区)が同氏を招聘、講演会を行った。ビオファンゴ第一号は、富山県庄川温泉郷の「鳥越の宿・三楽園」で2010年1月より導入されている。

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