食の安心・安全ニーズが高まる中、食品製造加工現場における衛生管理の重要性が改めて指摘されている。製造加工・包装・物流ラインの中にあって食品を搬送するベルト・コンベヤにおいても、その洗浄適性や抗菌・抗カビ素材の選択、あるいは異物混入防止等の対策を施した製品が数多く登場し、採用が進展。また、HACCPをはじめ、食品衛生の3大基準(厚生省告示第370号、FDA、欧州指令)やEHEDGへの対応を含めた国際規格準拠製品も増加。一方、安全・衛生面に止まらず、生産性向上に寄与する様々な機能が付与された新製品も増えている。
食の安心・安全を担保するための様々な取組みが、食品業界で続いている。大手量販店も食品業界に対し、対策強化の要請を強めている。食品業界も事態によっては深刻なダメージを受けるため、属人性を可能な限り排除し、システム面からの対策を重視。原材料調達先から食品製造・出荷、あるいは物流に至るまでのデータを可視化し、管理を強化するFoodITソリューションに着目し、導入する動きが拡がりつつある。
日鉄環境エンジニアリング㈱ 水ソリューション事業本部 山本 一郎、弘中祐樹
~高精度とリーズナブルが開発コンセプトの新製品相次ぐ~
計量基準はそれぞれの国や地域ごとに微妙に異なっている。しかし近年はさまざまな面でグローバル化が進み、WTO(世界貿易機関)でも貿易障壁撤廃を目指しこれまでにも各国で多くの品目の関税を撤廃してきた。これにより国際間取引は増加の一途をたどっている。
良質な水を多量に必要とする食品・飲料産業にとってどんな水を使うかは、今や原料の問題以上に重要な意味を持つと言われている。目的に合わせて水をデザインする機能水の重要性は急速に高まっており、食品業界でも膜処理水の導入や除菌・洗浄機能を持つ水、微弱エネルギー処理をした水の利用が進んでいる。特に電解水は食品添加物として認可され、需要拡大が期待されている。
食品・飲料分野における混合・撹拌、乳化・分散技術は、減圧・加圧、加熱・冷却などの多機能に加え、自動化・省力化仕様や、HACCP等に対応したサニタリー仕様など、市場ニーズに対応した装置開発が進展している。特に近年は、環境問題への対応はもちろん、ランニングコスト削減ニーズを織り込んだ省エネ機種の開発が目立つ。また、食品製造に関わる事件・事故の多発を背景に、これら装置にも一層の安全・衛生対策が望まれるようになっている。
~品質安定化と経済効率、衛生面からも注目~
一昨年の食用油脂の価格の高騰を発端に、油脂を自主管理でチェックするための機器・資材の動きが引き続き好調だ。油脂によってばらつきはあるが、今後油脂原料のタイト感は否めない状況で、油脂のモニタリングによる効率的利用は、品質の安定化だけでなく経済的にも環境的にもユーザーの大きな課題だ。
~高機能食品製造用途とサニタリー化進む~
粉粒体技術は今日、食品開発にとって欠かすことのできない最重要技術のひとつとして浸透している。特に近年は機能性食品や健康食品の需要が急激に高まる中で、素材の複合化、微粉化、多種多様な粒子に特性を与える微粒子設計技術など、高度な技術が要求され、医療、ファイン化学分野からの技術導入も進んでいる。
フォルボ・ジークリング・ジャパン(株)マーケティング部 大森 明彦