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【特集】カプセル技術 機能性表示食品で市場拡大、海外輸出用途も伸長

多彩なアプリケーション、飛躍に高いポテンシャル

カプセル市場が拡大している。“耐酸性”“植物由来”“液体充填”といった多様なカプセル被膜が出揃い、乳酸菌、酵素、植物油など話題の製品では、訴求内容に応じたさまざまなアプリケーションが差別化の切り札に活用されている。機能性表示食品では受理された製品の過半数を占める定番剤形となっており、昨年話題となった“爆買い”製品の大半がカプセルだったことから海外輸出用途も増加。サプライヤー各社の業績は好調で、2ケタ成長となる企業がある一方、引き合い急増で供給タイトとなるケースも。健康食品だけでなく、一般食やハラル対応、介護関連など用途の細分化が進んでおり、まだまだ市場拡大に高いポテンシャルを秘めている。

存在感増すカプセル剤形

医薬品の剤形から食品用途へと利用が進んできたカプセルは、賦型剤をいれなくても、素材をカプセルに入れるだけで商品化でき、味・臭いで刺激の強いものをそのまま食べられる利便性や取り扱いやすさなどから、健康食品において錠剤と並ぶメジャーな剤形として認知される。中身となる素材の特性に合わせて、ハードカプセルやソフトカプセルのほか、シームレスカプセル、ナノカプセル、フレーバーカプセルなどさまざまなカプセルが流通する。

最近は、「植物由来カプセル」も定着し、「プロバイオティクス製品に適した耐酸性」、「酸溶解遅延」「他剤形で困難な液体物の充填」など、素材の良さを最大限に引き出す幅広いアプリケーションが続々登場しており、乳酸菌や納豆 菌 な ど の 生 菌 関 連 を は じ め 、 酵 素 、植物油といった素材の商品開発に活用されている。さらに、昨年のインバウンド需要で製品の大半がカプセルだったことも影響し、海外輸出用途が増加傾向にある。

カプセル各社好調、技術革新進む

多彩なアプリケーションが揃うカプセル各社の業績は好調で、技術革新も活発だ。
富士カプセル㈱は、6 月より新たに開発した「三層生菌シームレスカプセル」の受託製造を開始する。主な特長は、3 層構造が水分や熱、光から生菌を守り、生きたまま保持する点。このほか、グミの食感に仕上げたカプセル技術を開発し、噛めるカプセル「口腔内放出カプセル」などもラインアップする。

カプスゲル・ジャパン㈱は、“ハードカプセルエンジニアリング”として多彩なアプリケーションの提案に力を入れている。カプセルでは、・・・

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