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「機能性表示、独自のヘルスクレーム狙う」 亀田製菓・渡辺紀之氏

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健康ビジネス協議会が今年度中の立ち上げを目指す「要配慮者向け災害食」の認証制度。いままでの既存商品も、同制度をきっかけに市場を拡大する機会になると期待が高まる。嚥下困難者用のおかゆ商品や、独自の乳酸菌など、健康分野にも意欲的に取り組む亀田製菓の渡辺紀之氏(部長代行・主任研究員)は、同制度によって「さらなる展開が期待できる」と話す。また、機能性表示制度の活用については、「独自の成分で、独自のヘルスクレームを狙う」としており、現在準備を進めているという。


―いままでの健康ビジネス協議会の活動を振り返って、御社との関連ではどう評価されているか?
 もともとヨーグルトを発売したのが2000年で、健康志向の食品には興味を持っていた。それが健康ビジネス協議会の活動を通じて、ヨーグルトという製品だけでなく、素材である乳酸菌にも活動を広げることとなった。
 協議会の会員企業の方からも、弊社の乳酸菌を高く評価していただき、実際採用にもつながった。また協議会の会員ではないものの、協議会の活動を見ていたほかの企業から採用していただいたケースもある。そういった直接、間接の広がりがあった点をまずは評価している。
 さらに特保や機能性表示の動向を含め、健康産業界の法的変化に関する説明会やセミナーが協議会によって開催され、多くの有益な情報をそこから得ることができた。
―協議会では「要配慮者向け災害食」の認証制度の準備が進んでいるが?
 もともと健康に寄与する商品として弊社では、嚥下困難者向けのおかゆ商品を発売している。のみこみ易さとともに、特に美味しさにも留意しており、介護する側も介護される側も美味しく食べていただける。災害弱者のための食品であるが、支援する側にとっても安心して使用できる。まさにユニバーサルデザインフードといえる。
 災害食の中でも、嚥下困難者向けのアイテムはそれほどなく、要配慮者向けでも嚥下困難者は一番のキーワードになると考えている。今回準備が進む表示制度の中に組み込むことができれば、さらに大きな展開が期待できる。
―機能性表示制度については?
 
 当然、機能性表示制度の活用を検討している。既存の成分や物質を使ったものではなく、あくまで弊社独自の乳酸菌で届出をしたい。そのためには臨床試験をしっかりやらないと届出には値しないと考えており、現在準備を進めている。
 今年度中には弊社商品として届出ができることを期待している。せっかく独自の成分を使う以上、独自性のあるヘルスクレームを狙っていきたいと考えている。

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