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美容も“再生”がキーワード

聖マリアンナ医科大学 准教授 形成外科 幹細胞再生治療学(angfa寄附)講座
医学博士/薬学博士 井上 肇 氏

 井上肇氏は、20 年以上に亘り聖マリアンナ医科大学で皮膚に関する再生医療の研究を続けている。9 月のダイエット&ビューティーフェアでは、サプリメント関連のセミナーにも登壇した。医学者の視点から見たアンチエイジング化粧品、内外美容について伺った。


注目を集める再生医療について
 
 我々の研究している再生医療は、1980年代にアメリカで生まれました。始まりは広範囲にヤケドした患者さんに培養した皮膚を移植するという技術です。私が赴任した約25年前は、まだ再生医学という言葉が馴染みのないものでしたし、当然、技術も確立していませんでした。数年間取り組んだ皮膚の培養技術は、実際に移植ができるまでになりました。
 
 再生医療というと、ES 細胞や今回ノーベル賞を受賞したiPS 細胞が注目されています。しかし、残念ながら実用化された技術ではありません。10 年後、20 年後の将来に使える技術も大切ですが、いま、目の前にいる患者さんに対応できる再生医療技術も重要だと考えています。
 再生医療は世界各国が研究の成果を競っていて、韓国や中国などのアジア諸国も熱心です。ただ、実用化までにはいくつもの障壁がありますので、行政とも調整し、早く一人でも多くの患者さんを助けられる環境を整えたいですね。
 
 今後、美容業界でも「再生」は必ずキーワードになってくるはずです。皮膚は、人間の身体のなかで、再生が可能な非常に限られた組織のひとつです。その本来備わっている再生機能をサポートするような成分は注目されていくでしょう。
美容外科学会がインナービューティを重視
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