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年間50万人集客狙う、舞浜ユーラシア

「ニーズへの素早い対応」と「美容サービス」が武器

201302_yurasia.jpg夜景も楽しめる「ビューサウナ」
アロマを楽しむサウナイベント(ロウリュ)も毎時開催

舞浜ユーラシア 「スパ&エステ ハナハナ」

 舞浜ユーラシアは今年、開業8年目を迎える。2009年12月には、ホテルユーラシアを新規開業し、客室は289室に拡大した。宿泊客の9割はディズニーランド目的だが、利用者ニーズに素早く応えることで、首都圏から温浴目的のリピーター獲得に成功している。昨年12月にはヘッドトリートメント中心の「スパ&エステ ハナハナ」がオープン。他所にない美容サービスで早くもファンを獲得し集客に貢献している。


常に客を飽きさせない工夫に取組む
 温浴目的の客は年間約20万人。ホテル宿泊客の利用も含めると年間約40万人で業界ではトップクラスだ。日帰り温浴客は浦安市、江戸川区、江東区エリアが中心。中高年層の利用が多く、月に一回以上利用する客は全体の4割。毎日のように通うリピーターも多い。滞留時間は平均4時間半。一般的なスーパー銭湯より長い。会員(入館料300円引き、年会費500円)の利用は全体の5割にのぼる。
 昨年5月には部屋着のまま入れるガラス張りの男女兼用サウナ「ビューサウナ」をオープン。夜景やディズニーランドの花火を楽しむことができる。運営する(株)武蔵野の遠矢博憲氏は「客を飽きさせないための工夫に常に取組んでいる」と説明する。サウナ以外にも「漫画コーナー(有料)」の新設や「フィットネスエリア」、「岩盤浴」をリニューアル。利用者ニーズに素早く対応している。来館者数は3年以内に50万人を目指している。
 営業時間は11時から翌朝9時。入館料は大人2,000円、小人1,000円(土日祝は大人2,500円、小人1,500円)。
 平均客単価は約3,500円。同氏は「付帯サービス利用を上げ、併せて客単価をもっと上げたい」と話す。同社では来館者の付帯サービス利用率を、エステ・マッサージを2割、飲食を5割まで引き上げる計画を打ち出した。集客増、客単価のアップへ。有力候補に浮かび上がったのが、高単価で他所にはないヘッドトリートメントだった。
「スパ&エステ ハナハナ」がオープン
 昨年の12月19日、温浴施設の4階に「スパ&エステ ハナハナ」がオープンした。女性浴場の一角に位置し、フロアは93㎡。個室の施術ルームは5部屋、メイクルーム1部屋からなる。
同サロンの特長はヘッドトリートメントメニューの充実だ。多機能ベッドは3台導入。美容師が4名在籍し美容所開設の交付を受けている。
 現在、セラピストは19名在籍(内4名が美容師)。サロン経営者や独立を目指す者など、5年以上のキャリアを持つ技術者ばかりが集まった。ダブルワークを推奨し、週に3、4回、ローテーションで出勤している。まずは、アロマ、ボディ、フェイシャルなど元々身につけている高い技術の得意分野で力を発揮してもらい、その間に、20時間の研修を受けニーズの高いヘッド関係のメニューを習得する。
ヘッドスパ&ブローで既にリピーターがついた
 あらかじめ浴場で洗顔、入浴してきた客には、メニュー料金を下げて提供するため好評。その際に洗顔指導も行っている。
 同サロンのヘッドトリートメントは、頭部から全身へのリラックス効果や美容効果を狙ったもの。セラピストの福井氏は「頭皮は顔にも繋がっているので、フェイシャルでも効果が期待できる。初めてのお客様でも満足度は非常に高い」と説明する。
 最も利用の多いメニュー(リフトアップヘッドスパ&ブローコース/45分税込6,510円)では、温めた海藻のジェルでトリートメントを行い、最後にプロのスタイリストがブローをして仕上げる。「ブローをしながらフットバスも行います。ヘアサロンにはない貴重な体験ができるとお客様に喜ばれています」と担当する美容師の堺氏は話す。
 同サロン店長の能登屋空子部長は「台湾には自分で髪を洗わずに、週に2~3回、ヘアサロンでシャンプー、マッサージ、ブローを受ける文化がある。これにヒントを得た」と話す。
 月間の売上目標は高い。トリートメント250万円、ヘッドスパ&ブローで100万円、物販150万円。オープンしてまだ1ヶ月半だが、既に2度3度来店するリピーターがついてきており「スパ施設においてヘッドトリートメントの需要は確実にある。早い段階で目標まで持って行ける」と能登屋氏は手応えを話す。
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