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「美容」で百貨店の魅力を強化

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「モノ」から「コト」への消費意欲を刺激

東武百貨店 池袋店3F TOBUビューティーテラス

 東武百貨店池袋店では、「百貨店の新しい魅力」として美容・健康サービスに着目した。昨年、12月1日には、プラザ館3階に「TOBUビューティーテラス」をオープン。同フロアを拠点にサービスを強化し新規客の拡大に挑む。


サービスの魅力が際立っていること
 「TOBUビューティーテラス」は、6つの美容・健康施設を集結したフロアで面積は461平米。テナントは、女性誌で人気のビューティ店舗や百貨店の美容部員に行ったアンケート分析から「トータルビューティ」「パーツケア」「インナービューティ」に的を絞り、「分かり易すくリーズナブル」、「即効性のある」サービスを選んだ。ターゲットは30代~40代のキャリア女性。「1ヶ月にひとつのパーツずつ、6ヵ月間で体の中からキレイになり生まれ変わる」をコンセプトに、頭、顔、体、内臓など体の根本から改善する美を提案する。
 プランニングを担当した営業政策室婦人商品政策部の坂本彩乃氏は「体の部位ごとに専門サロンを選りすぐった。結果、フロアの魅力をより際立たせることができた」と説明する。同フロアが入居するスペースは、昨年、池袋店のフロアとして編成された認知度の低いエリアだった。
 ヘアサロンの「PEEK-A-BOO AVEDA」には、特にファッション感度の高い客が、「カガエ カンポウ ブティック」には若年層の中でも健康意識の非常に高い男女が来店している。同氏は「美容施設を目的に新しい客が開拓できている。30代、40代の若い外商客は美容サービスを受けに来店するようになった」と手応えを口にする。初年度の売り上げは4億5千万円を予測していたが、現在目標比130%で推移しているという。
美容サービスがもたらす好影響
 現在、池袋店では全館で美容サービスの強化に取組んでいる。
 これまでも「アイブロウ」や「まつ毛エクステ」などがあったが、買い物のあい間に利用する程度だった。しかし最近は来店目的が美容サービスという人もでてきたため、池袋店への集客策として美容施設の利用券配付も始めた。今まで2ヶ月に1度、または1シーズンに1度だった客に、美容サービスは毎月来店するきっかけになっているという。「百貨店のテナントである安心感も利用拡大につながっている」と同氏は分析する。
 最近は、消費行動の変化から百貨店で現物を確認し実際はネットで購入する消費者が増えているが、美容サービスはあてはまらない。「美容サービスが池袋店に、どのような好影響をもたらすか期待している」と同氏は話す。
新しい魅力として美容サービスに期待
 池袋店のある駅東側は、要町、千川、目白など富裕層の多い住宅街エリア。「まず周辺地元住民にとって利便性が高く、いかに利用されるか」(同氏)を集客のポイントに挙げる。
 池袋店は、丸ノ内線と直結した「本館」、JR、東武東上線、有楽町線と直結した「中央館」、ルミネ池袋店と連結した「プラザ館」と分かれ、メインの利用者層はそれぞれ違う。「本館」は上質な物が好きで親子二代で使い続けられるものを愛する古くからの客。「中央館」は、もう少しアクティブでトレンド物が好きな人たち。「プラザ館」はNEXT世代とし、今まで池袋店になかったファストファッションやセレクトショップを好む層が来店している。
 売り場は、ミセス、ヤング、キャリア、紳士服など年代や属性による従来のジャンル分けから、「セクシー」、「可愛い」、「格好良い」など嗜好やライフスタイル別にアパレル、インテリア、化粧品を配置転換している。その中で、美容サービスは通行量の少ないエリアで客を呼ぶ手段として大きな役割を担う。「美容サービスへのニーズは強い」と同氏。今後について「目新しいものより、良いものを長く根付かせることを第一に考えている。ただ、時代や美容のトレンドに合わせて常に改善はしていく」と話す。
《TOBUビューティーテラスフロア概要》
所在 : 東武百貨店池袋店3階11番地
面積 : 461平米  店舗数 : 6
店舗種類 : ヘアサロン(PEEK-A-BOO AVE
DA)、加圧トレーニング(加圧ビューティーテラス)、リラクゼーション(グランラフィネ)、毛穴トリートメント(ポアレスラボ)、女性専用シェービング(フィニ)、漢方(カガエ カンポウ ブティック)
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