行政・業界動向

中国化粧品市場、2兆円規模に

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 2012 年の中国化粧品市場の調査結果(矢野経済研究所)が、6 月発表された。中国の化粧品市場は、経済成長による中間所得層の拡大や女性の美容意識の高まりとともに、2008 年以降、年10%程度の伸び率で急成長している。2012年の同市場規模はブランド出荷金額ベースで、前年比9.6%増の1,230 億元(約2 兆300 億円)となり、日本市場に匹敵する規模になった。

 1980 年代生まれの世代を指す80 后(バーリンフォー)の購買力向上が市場拡大の要因とされてきたが、同90 年代生まれを指す90 后(ジョーリンフォー)が就職する年代になることから、新しいターゲットとして注目されている。また、現在のメインチャネルは百貨店だが、今後需要が拡大する内陸部の3 級・4 級都市には出店していないため、これらの都市にある化粧品専門店と、立地の制限を受けないインターネット通販のチャネルが拡大するとした。


 スキンケア製品では、保湿機能に加え、自然派志向が高くなっており、自然派・オーガニックブランドに注目が集まっている。またフェイスパックを扱うブランドが急増しているという。メイクアップでは、BB クリームが人気を集めているほか、美容成分入りのマスカラがヒットしている。 化粧品へのニーズが多様化しており、今後は美白やアンチエイジングといった機能の細分化が進むだけでなく、内外美容などのコンセプトが浸透し、サプリメント等の摂取や、男性化粧品市場の形成も期待できるとした。
 2013 年の同市場は前年比9.5%増の1,347 億元(2 兆2225 億円)と予測している。

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