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ネットとリアルを繋ぐ未来型店舗

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話題の店舗
アットコスメストアルミネ有楽町店

 ㈱コスメネクストは2 月28 日、「アットコスメストア ルミネ有楽町店」をオープンした。デジタルサイネージ(電子看板)を効果的に使い、ネットとリアル店舗の強みを組み合わせた販促を行っている。

デジタルサイネージを活用

 月間830 万人ユーザー(2014 年1 月度全デバイスの集計)が訪れる国内最大級の化粧品・美容の総合サイト「アットコスメ」。毎月20 ~ 30 代女性の4 人に1 人が使っている計算だ。この膨大なクチコミ情報を基にネットとリアルが融合した化粧品専門店、「アットコスメストア」が新宿にオープンしたのは、7 年前の2007 年3 月。現在サイトには、約23 万点の商品が掲載されているが、商品ページを見ると、アットコスメストアのどの店舗に在庫があるか分かる。また、サイト上のクチコミ投稿でもらえるポイントと、店で化粧品を買ったときのポイントが連動しており、サイトのユーザーほど商品を安く買える仕組みになっている。


 有楽町店はクチコミを見る端末はPCのみ導入している。店内でクチコミを見る方法が時代とともに変わってきており、2009 年は、バーコードリーダーでスキャンするとクチコミが表示される仕組みだった。2012 年は店内に設置したタブレットで見せていた。いまはほとんどの顧客は自分のスマホで見るという。
 そんな中、顧客の接点として力を入れているのはデジタルサイネージ(電子看板)だ。同社では、12 年の9 月の上野店リニューアルの際、全店舗にタッチパネルにもなるデジタルサイネージを入れた。有楽町店では、最も目立つ導線に置いている。発信する情報は、メーカーの広告やテレビCM のほか、「クチコミをしたユーザーの95%が潤いを実感」などの形で販促にも利用している。タッチして情報を入力できるため、イベントの参加者を看板で募ったこともある。
 サイネージは店舗を飛び出し、ルミネ有楽町館内のサイネージでも化粧品の商品情報を発信している。
店内にネイルコーナー設置
 同店のフロア面積は約69 坪。プランタン銀座にあった銀座店(24 坪)が増床して移転した。「商品や情報の接点を増やせる大型店舗のほうがアットコスメの強みを活かせる」(同社店舗運営企画部部長 石井亮氏)と考えている。店内には、アットコスメの人気商品を約8000 アイテム揃えているが、どの商品が自分に合うか選別しやすくする工夫を随所に施した。
 メイクやスキンケアは、それぞれランキングの棚を作り、クチコミでの評価の高い商品は一目で分かる。また、乾燥対策、リップケアなどカテゴリーごとにブランドを横断的に紹介している。店内のほとんどの商品を試せるため、最後に試して決めてもらおうという趣向だ。「いまや化粧品はどこでも同じ商品が買えるし、通販で店を訪れずに買える。だからこそ、実際に店舗に足を運んでもらうための価値を創出する必要がある」という。さらに、ワンストップで幅広いビューティを提供するため、ネイルサロン「ネイルクイック」を初めて店舗内に設置した。
 平日は18 時~ 19 時代が最も客数が多く、20 ~ 30 代女性で86%を占める。店長は「銀座店の時は購入点数1.8だったが、いまは2.3 ~ 2.4 点に上がった」という。出足は好調で、初月の予算を半月で達成した。美容ドリンク、サプリも売れており「いままでは決まった人のまとめ買いだったが。興味を持った方が1 本づつで買っていく流れができつつある」(店長)という。

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