行政・業界動向

「痩せなけらばならない人」と 「痩せたい人」への指導は別(第5回ダイエットフォーラム)

 ダイエットのトレンドは日々移り変わり、今年もダイエットサプリメントやクリーム、最新のメソッドや痩身機器まで、様々なアイテムやサービスが市場を賑わせる。そんな中、“糖質制限”によるダイエットでの人気は根強い。一方で、誤った知識で糖質制限が行われているケースも多々あるという。

“カット”ではなく“コントロール”を 

管理栄養士の伊達友美氏をコーディネーターに毎年開催している第5 回ダイエットフォーラムの今年のテーマは「糖質制限を活用した効果的なダイエット指導とは」。ミス・パリ・ビューティー専門学校 千葉校 副校長の須賀谷映子氏、栄養相談室・有美食工房 管理栄養士の森川有子氏を招き、実際に行っているダイエット指導をもとに、トークセッションが行われた。
“糖質制限” がテーマとなったのは、今回で2 回目。移り変わりの激しいダイエットのトレンドにあって、“糖質制限”は廃れることなく注目され続けている。「糖質制限は本来、病気などで“痩せなければならない人” を対象にはじまったものであり、“痩せたい人” に対しての指
導ではない」と伊達氏。その上で、糖質制限を行う場合は、不足している栄養をいかに補うかを踏まえた上で、糖質を完全にカットするのではなく、減らす形で指導を行うこと、その人の食生活等から糖質制限が合うかどうか確認しながら勧めるとの話があった。

キーポイントは“質”と“時間帯” 

また“糖質制限” における重要なポイントとして、食事の質や時間帯が挙げられた。食事の質では、主食と副菜との組み合わせのバランスや主食で重要なのは栄養よりも水分であるとし、近年パン食が増えているが、“含水炭素” とも呼ばれる米が主食として適しているとの話も出された。
食事の時間帯については、夜遅い時間に炭水化物を摂取すると消化しきれずに中性脂肪に変わることや、食後血糖値が高まることから、どうしても遅い時間帯にしか食事が取れない場合は、食物繊維から先に摂取する、またはGI 値の低いメニューにするなどの対策が提案され
た。可能な限り朝や昼に摂取することが望ましいとされた。
さらに須賀谷氏は、現代人は忙しさから手軽さを重視した食事に偏重する傾向があり、楽しみながら食事をする人が減っていると指摘。「糖質制限をするにしても楽しみながらできるかが大切」だと話した。

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