連載

Top Skincare Trend for 2019(2019年度トップスキンケアのトレンド)

エステティシャン 五十嵐ゆう子

スキンケア業界ではアンチエイジング商品の売り上げが過去5 年で7.8% 上昇しており、グローバル的市場では191.7 ビリオンダラー(20 兆円超)と言われています。そのアンチエイジングを中心に、知識を持つ顧客にむけて、今後より高品質で進化した商品が市場に登場するでしょう。これらを念頭に米国でスキンケアのデジタルマーケティングを行う『Your Skincare Online』が発表した2019 年のトップスキンケアのトレンドトップ5 を紹介します。

NEXT GENERATION GENETIC BASED SKINCARE
(次世代向けの遺伝子をベースにしたスキンケア)
綿棒を使用し、頬の粘膜から得るDNA 解析で個々の遺伝子に応じたアンチエイジングケアをカウンセリングで提案するケースが増加します。今、米国のサイエンティストらはミクロレベルにまでの解析を追及しており、一例として個別にニキビ予防接種を提案するレベルまで研究を進化させています。


TOTALLY INCLUSIVE BEAUTYAND COSMETICS
(トータルに包括的な美容とコスメティックス)
美容とコスメの開発社は1 タイプの商品が誰にでも使用可能というアプローチはすでに現在の消費者にはふさわしくないと考えています。同時に次世代のテクノロジーの開発として、男性に関わる美容商品のラインを今まで以上に拡大し、広告にも男性やジェンダーレスなモデルの起用の増加が期待されます。

NATURAL BEAUTY HACKING
(ナチュラルビューティの一皮むけたアプローチ)
自然由来の素材を使用した美容とコスメ商品の市場は引き続き拡大しています。2019 年度はさらに無駄なものを排除したアプローチが強化され、キーとなる成分がサーモンや菜種種子から抽出したオイル、赤大根やピンクスイートポテト、エルダーベリーから口紅や頬紅に使用する色素を取り入れたコスメ等の提供が増えていくでしょう。その中でも話題の主成分は豊富な脂肪酸と炎症を抑えるシアドン酸を含むウイローバーク(柳の樹皮)で、添加物がなく環境にやさしい美容商品を求める消費者へのアピールが増加するでしょう。また容器も汚染物質を含むとされるプラスチック製からガラスや植物由来の原料を使用したものにスイッチされていく傾向にあります。

BOOSTED ACTIVE INGREDIENTS
(促進型有効成分)
メーカーのスキンケアラインは効果を求めながらもできるだけ支出を抑えたい消費者の為に、促進型で独自特許を得たペプチドやアンチエイジングの成分をさらに求める傾向になります。大手ブランドは赤みやシミ、小じわなどの集中ケアに有効な成分にさらに投資を拡大していくでしょう。
CLEAN BEAUTY
(無添加で環境や人体に優しい美容)
高品質や由来成分の向上が進む中でも、シリコンやパラベン、サルフェート(硫酸系化合物)など、添加物を含まない環境に優しい商品への動きはさらに進みます。専門家はケールや藻、ホウレンソウなどの身体だけで、なくマインドにも良い成分を使用した商品を開発し、ブランド化させていく方向性を示唆しています。

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