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300万人フィットネス市場の外側も狙えるサービスに

美と健康の仕掛け人に聞く
スポーツクラブNAS㈱代表取締役社長 柴山良成 氏

 昨年オープンしたエクゼクティブ向けのフィットネスクラブ、Premium Sports Club NAS 銀座や六本木は型破りの発想で運動施設の常識を覆した。ダイワハウスグループ傘下に入り6 年、新たな道を歩み始めたスポーツクラブNAS ㈱(旧、日本体育施設運営㈱)の代表取締役社長の柴山良成氏に話を聞いた。


●スポーツクラブNAS の考えは?
 
 親会社のダイワハウスグループが住居だけでなく理念として生活全てを創造する企業を目標としているように、NAS も、これまでのフィットネスクラブという枠に捉われてはいけないと思っています。
 現在、フィットネスクラブに通う層の中心は、コミュニティ目的の中高年層と、20 代~40 代の体を鍛える事が好きな人たちです。この固定された層に偏ってしまうのは残念ですし、スタイルを良くしたい、若返りたい、楽しみたいなど色々な欲求を抱えた人たちにもっと利用してほしいと思っています。
 こうした「健康」・「美」・「癒し」・「元気」・「余暇」など人の生活に関わることは全て我々のジャンルと考え、様々なニーズに対してワンストップで応えられるような場所を目指そうと考えています。
 昨年オープンした「Premium SportsClub NAS 銀座」では、ヘリコプター試乗やスカイダイビング体験、マッターホルン登山などのメニューも揃えています。宇宙旅行もメニューに加えられないか検討しています。お客様のためなら自由な発想でいいのです。
●就任してからの取り組み
 
 就任して2 年ですが、各店を視察して気になったことは、皆同じ、一律の接客しかできていないという事です。
フィットネスクラブでは、入会時に会員の名前や住所から身長、体重にいたるまで個人情報を聞いています。しかし、コンビニやファストフードの買い物客に接するような、まるで会ったことのない人への機械的な挨拶や接し方に見えてしまうのです。何のために住所や名前を聞いているのか。全員名前で呼べ。どういう人か覚えろ。接客に関しては徹底した社員教育が必要と感じています。
 しかし全ての店舗を金太郎飴のように統一してしまっては良いサービスにはなりません。場所や会員の属性にあわせて、ある店では友達のような付き合いを、ある店では昔気質な接客があっても良いと思っています。できるだけ良い人材は社員にしていく方針です。人材は投資です。結果を出すには時間がかかりますが経費ではなく投資と考え育成教育していくべきだと思います。
 就任後に開店したPremium Sports Club NAS 銀座は、一流企業の役員や社長など会員も増え順調です。ダイワハウスグループであることを前面に出すことで安心感を与え、おかげさまで法人会員や都度利用も増えてきました。その好影響もありCS ランキングは上位にあがってきました。
●今後の戦略は?
 クラブ内では、スポーツウェアや、サプリなどの物販も行っていますが、その売上比率を20%まであげたいですね。就任後、仕入れと販売の部門を分け、切磋琢磨できる環境を作り、取組みを強化しています。オリジナルの化粧品やドリンクを今後も積極的に投入していく予定です。
 昨年末からは、エステティック事業部を立ち上げ自社のエステティックサロンを始めました。フィットネスと融合して体の中と外から美と健康を磨くなど、普通のエステとは一味違うものにしたいと思っています。年内にはクラブ内で12店舗を出店、単独店も計画しており、3年後には100 店舗を目標にしています。
詳細は以下でご覧下さい。
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柴山良成氏
スポーツクラブNAS㈱代表取締役社長
1984 年大和団地㈱(現 大和ハウス工業㈱)入社。執行役員営業本部マンション事業推進部部長を経て
09 年6 月、グループ傘下のスポーツクラブNAS㈱代表取締役社長就任。10 年Premium Sports Club NAS
銀座、六本木をオープンさせる。現在同社は、全国に54 店舗のスポーツクラブを展開。

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