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日本市場において高まるノンアルコール飲料への好感度(MINTELグローバルトレンドレポート3)

2020年、日本初のノンアルコールバー「0%」やECサイト「MARUKU」のオープン、日本初のノンアルコールスピリッツ「Non」の発売など、ノンアルコール市場に活発な動きが見られました。この新しいカテゴリーは、特に日本において成長が大きく見られています。消費者は飲酒を避け、健康のためにノンアルコールを選ぶようになっています。実際、主要なノンアルコールビールの広告には、「休肝日」という言葉がよく使われており、消費者がアルコール摂取を控える習慣を身に付けるのに効果的に働いています。

新型コロナウイルスの流行から、ノンアルコール飲料の需要が高まり、日本のノンアルコールビールブランドは、消費者の需要に応えるために健康効果を追求してきました。実際に29% もの日本の消費者が、過去12ヶ月間にノンアルコール飲料*を飲んだことがあるのです。おうち時間は、ノンアルコール飲料市場にとって大きな商機が見込めるチャンスとなっています。 ノンアルコールビール市場は、 2021年には前年比で7%の成長が見込まれる一方 9% の日本人消費者がコロナウイルスの蔓延が落ち着いたら、酒量を減らそうと考えています。

ノンアルコール飲料による精神面へのポジティブな効果への期待
日本の消費者は、ノンアルコール飲料を選ぶ際に、アルコール飲料と同じような理由で選ぶ傾向があります。消費者は、ノンアルコールビールやスピリッツには、気分や精神面へのプラスの効果を期待しています。これは、ノンアルコール飲料がアルコール飲料の代替品として受け入れられていることを示しています。新型コロナウイルスが流行している今、ノンアルコール飲料は蓄積されたストレスを解消する役割も担っています。 37% もの消費者**が自分自身や家族のストレスレベルを心配しています。

若い世代の消費者は、アルコール飲料との関わりが少ない
日本の若年層では、アルコール飲料を飲む習慣のある消費者の数が減少しています。若年層は、「お酒を飲むことにメリットや必要性を感じない」という意見が多いため、ノンアル飲料ブランドは、アルコール飲料から離れつつある若年層をターゲットにすることができることが明らかになりました。

ブランディングは、アルコール飲料だけでなく、ノンアルコール飲料にとっても重要
約3人に1人の消費者が、アルコール飲料、ノンアルコール飲料にかかわらず、同じメーカー/ブランドの飲料をよく飲んでいます。

つまり、消費者は一度お気に入りの製品/ブランドを見つけると、ブランドに忠実になる可能性が高いということです。日本で販売されているノンアルコールビールの多くは、大手アルコールメーカーが発売しています。これは、消費者がノンアルコールビールをアルコールブランドのイメージと結びつけるのには役立ちますが、アルコール飲料から遠ざかっている若い消費者にはマイナスに働いてしまいます。そのため、ノンアルコールビールに特化したブランドを作ることは、アルコールブランドのイメージを払拭するチャンスでもあるのです。

ただし、若い消費者はノンアルコールビールの味に対し満足していない傾向が強いためブランドは味を約束する必要があります。

 

日本のノンアルコールビールは、健康的なポジションの獲得に積極的です。実際、「ノンアルコールビールは健康に良くない」と回答した消費者はわずか4%*であり、その取り組みが功を奏していることが窺えます。 このカテゴリーを成長させるためには、ブランドはブランディングやイメージ戦略に注力し、自らを憧れの存在として位置づけ、「意識の高い」印象を与えることで若い消費者を獲得していく必要があります。

欧米市場に続き、日本市場でもノンアルコール飲料が有望な成長を見せています。この成長トレンドに乗るために、日本のノンアルコールビールブランドは、魅力的なフレーバーやマーケティングで消費者を獲得し、ブランディングによって消費者への浸透を強化していくことができるでしょう。

ベース:18歳以上のインターネットユーザー928人、20-69歳のインターネットユーザー1,238人のうち、月に1回以上ノンアルコールビールを飲む人

出典 富士経済、日本経済新聞社、サントリー、楽天インサイト/ミンテル

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