連載

「大切なあなたに使ってほしい」シルクの恵みで未来の美肌づくり

地域の美と健康が動き出した【第49回】(愛知県)

主原料である国産シルク。「自然とヒトは循環している」という考えが基礎にある

日本には、素晴らしい自然の恵みがある。素材のチカラを活かし、お肌や身体に本当に良いものを共有したいという想いから始まった「SILK85」シリーズ。シルクフィブロインを主原料としたスキンケア商品をプロデュースしてきたのは、富士凸版印刷株式会社。「想いをカタチに」を理念に、デザイン、印刷業として1963年に創業した。シルク事業を立ち上げたのは2015年。山本登美恵社長自身も助けられてきたシルク化粧品を通じて、健康的で美しい肌を育てるお手伝いをしたい!と、基幹事業とは異なるフィールドへ、新たな一歩を踏み出した。

シルク事業は、2015年に経済産業省から「異分野連携新事業分野開拓計画」の認定を受けた。中小機構の専門家によるフォローアップ支援での課題解決を重ねるなか、新分野参入にあたり特に重視したのは、お客様との接点。中部本部が企画したLACHIC(名古屋三越が運営する百貨店)での催事出展も貴重な機会となった。シルクを主原料とする同製品はどうしても高価格にならざるを得ないが、LACHICの客層に合わせてお手頃ライン「TOMI」を開発した。保湿に効果があるものの高価なダマスクバラの代わりに、奄美大島の黒糖を配合し、保湿力を維持した。工夫の根幹にあるのは、「良いものを共有したい」という想い。お客様に直接ストーリーや体験を伝えることで、新たなファンを獲得した。

コアユーザーの購入頻度は一人ひとり異なる。その理由は「お客様自身が肌の状態を把握して、必要な種類、量を調整しているから」と山本社長。トライアルキットやお得な定額コースも用意しており、フルラインで使わなくても良い。その人の肌に合う商品を必要な分だけ、というスタンスで、「SILK85」は自分の肌と向き合い労わる豊かな時間も提供している。

どこまでも本質を追求した「良い商品」をつくり、お客様とともに「良い生活」をしていきたい。そんな「シルクのある暮らし」を目指して、「SILK85」は今後も挑戦を続ける。

(SILK85:https://www.silk85.com/

中小機構中部本部 中小企業アドバイザー(経営支援)

成瀬 道朗

中小企業診断士として中小企業の経営全般をサポート。特に、中小企業等と農林漁業者による新事業展開を数多く支援している。

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