9月、ダイエット&ビューティーフェア2020が開催された。コロナ禍で3月以降休止していた美容・健康分野のビジネス展示会の再開となった。出展規模や来場数は減少したが、会場内は待ち望んだ再会や商談に生き生きとした表情を取り戻していた。新たなビジネスのカタチを模索し知恵を絞った半年だったが、消毒やマスクや距離の制約があっても対面のコミュニケーションに勝るものはない。コロナ禍は、我々に、オンラインの便利さを教え、一方でオフラインの大きな価値を再認識させてくれた。展示会では、「免疫」や「睡眠」「栄養」「アンチエイジング」「オンライン」に関するイベントや展示が人気となった。そんな中、塩谷信幸先生(※)は、コロナ禍を、自分の人生にとって何が重要かを考える気づきの機会と語った。人生の後半は「見た目」から「心の豊かさ」「心のアンチエイジング」への転換が大切。そして、心豊かな人生には「生きがい」が大切だが、そのやる気に深くかかわるのはやはり「美の感受性」だと締めくくった。100年人生を豊かにするためにも「美」は大きな意味を持つ。美容産業はこのような期待に応え、変化への感度を磨いていかなければならない。
※北里大学名誉教授、NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長
コラム
コロナ禍の先にある 美と健康ビジネスへ
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