コラム

「フェムテック」を市場回復の新しい力に

生理や妊娠、妊活、更年期などによる女性の不調や悩みを解決する「フェムテック」(※1)と呼ばれる産業が急成長を始めている。その勢いは2025年には世界で5兆円に達すると言われるほど。健康問題の解決に先進のテクノロジーを駆使するスタートアップ企業が多く、投資も活発な動きを見せている。国内ではこの数年メディアでの露出や百貨店などのポップアップ販売が増えて一部の消費者の間で徐々に話題になってはいたが、ファストファッションのジーユーの参入が引き金となり一気に注目市場となった。昨年10月にフェムテック振興議員連盟(※2)が発足。関連商品の規制について議論を重ね、今年3月に「フェムテック関連製品の普及に向けた政策の推進に関する提言」を政府や関係省庁に提出した。「生理」関係の課題に取り組んできたが、次のテーマ「妊活」「更年期」へと活動は本格化していく。「フェムテックを広義にとらえ女性の健康やライフスタイルの課題を解決していくムーブメントとして考えていきたい」(宮路事務局長)という。今年度は経済産業省のフェムテック関連の実証事業も実施される。人口の半数を占める女性に係る新しい産業の創出だ。健康・美容分野にも広がりを見せて、さらに大きな市場へと成長が期待される(※3)。舞台は整った。

※1.フェムテック「女性特有の健康課題×テクノジー」で課題解決を目指す
※2,フェムテック振興議員連盟・・会長 野田聖子自民党幹事長代行、事務局長 宮路拓馬議員、昨年10月に女性の健康をはじめ生活の質向上を目指して発足した。
※3,米国の予想市場規模を参考に推計(fermata社)。将来の予想市場規模は1,4兆円とされている。9月のダイエット&ビューティーフェアでもフォーカステーマとして取り上げる。

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