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コロナ禍で躍進、青汁の差別化、ペット向けなど需要旺盛(Zoom Up:ク マ 笹)

クマ笹の需要が高まっている。漢方生薬や民間療法としての実績を持つクマ笹は、免疫賦活、殺菌、抗炎症、抗ストレス、オーラルケアなどさまざまな用途に応用されている。コロナ禍においては、健康維持や免疫への関心の高まりから、コアユーザーの多いエキスを中心に、青汁の差別化としての採用が拡大傾向に。ライトユーザーの新規獲得に寄与する茶類でも新たな顧客獲得が進むほか、飼料やペットフード向けなどの製品でも新規の需要が誕生している。クマ笹初の機能性表示食品も登場しており、幅広い分野へ裾野が拡大している。

広範囲に応用される“国産伝統素材”

クマ笹は、北海道を中心に、青森、新潟、長野などで自生するイネ科の単子葉類ササの一種。60〜120年間地中の成分を吸収し続け、雪の中でも枯れずに耐え抜くなど生命力の強い植物として認知される。もともとクマ笹にはビタミン・ミネラル・アミノ酸・葉緑素などの栄養素を豊富に含むが、有効成分として着目され、研究されてきた“多糖体”の含有量が高いことでも知られる。漢方生薬では“悪疫をはらう”ともいわれ、免疫賦活作用、殺菌作用、抗ストレス作用など広範にわたる薬理作用が報告されている。
直近では、原料価格高騰などから、国産素材を再評価する傾向も追い風に、エキス、茶類、青汁、ペットサプリなど幅広い用途で需要が拡大している。
健康食品では、高齢者層を中心にクマ笹エキスの愛用者が多く、コロナ禍においても底堅く推移。「催事でまとめ買いする愛用者が多く、直販を希望する問合わせも多い」(ケン商)、「新規購入者は多く、昨年に続きクマ笹製品全体の売上は拡大している」(ササランド)といった声がある。また、『北の大地の青汁』(野草酵素)や、『乳酸菌が入った青汁』(世田谷自然食品)など、青汁の差別化への採用も増加傾向にある。ユニアルでは、一昨年にクマ笹初の機能性表示食品として、「整腸」関連(便通改善、腸の健康に役立つなど)、
「便臭改善」のヘルスクレームが受理された。「青汁の差別化に繋がるヘルスクレームが好評で、コロナ禍で一層、引き合いが伸びている」という。
飼料やペットフードの新規採用も増えている。「健康維持とコストカットを両立できる飼料として需要が増加しており、ペットフードとしての採用も伸びている」(トーヨーケム)との声も。伝統的な“ジャパンハーブ”としてコロナ禍で評価が高まっているクマ笹は、新たな活用へ裾野
が広がっている・・・

 

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