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ファンケル、エラスチン線維、画像解析で数値化 40代で急激に低下

㈱ファンケル(横浜市中区)は2月22日、加齢に伴い肌のエラスチン線維の減少や質の変化について、画像解析から数値で評価する方法を開発したと発表。研究では40代から急激にエラスチン線維の形状に変化が起こることを突き止めた。研究成果は「第89回S C C J研究討論会2022」で発表した。20〜60代女性35人を対象に、MPT Compactにより頬部のエラスチン線維の画像を取得。得られた画像からImage J(Fuji)の画像解析手法を用い、より客観性の高いエラスチン線維構造の数値評価法の開発
を検討した。エラスチン線維の「質」を決める「線維の細さ」と「線維の直線性」に着目した。エラスチン線維の直線性は、線維の始点と終点を結ぶ直線の長さと、実際のエラスチン線維の長さを測定し、それぞれの比を「直線性数値」として算出した。さらに、エラスチン線維の細さは、線維の直径を測定して「細さ数値」とした。次に、「線維の細さ」および「線維の直線性」について、5段階点数の目視判定の評価基準を設定。前述の数値評価開発に使用したエラスチン線維画像を使用し、標準基準を用いてエラスチン研究に精通する専門評価者5人による目視判定評価を行い、それぞれ「細さ」と「直線性」の「目視スコア」とした。目視スコアが高いほど、エラスチン線維は細く、直線性が高いことを示すとした。
その結果、数値評価は「線維の細さ」および「線維の直線性」の両指標において、目視評価スコアとの間には相関が認められ、この数値評価方法をMPT Compactによるエラスチン線維構造を客観的に評価する方法とした。
今回の評価法を用いて、20〜60代の各年代のMPT Compactで観察したエラスチン線維画像を使用し、直線性と年齢の関係を調べたところ、加齢によりエラスチン線維の直線性の低下が認められ、40代で急激に低下が起こっていることが確認された。
同社では、「シワ、たるみの老化兆候が顕著となる年代と一致し、この老化兆候を予防するためには40代までのエラスチン線維の構造変化を抑制することが重要となることが示唆された」としている。

本紙3月1日発行号(1759号)に掲載。定期購読のお申し込みはこちらから

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