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【行政動向】機能性表示食品、1,500品超えも課題山積

制度スタートから4年目で1,500品を突破した機能性表示食品。その根幹を揺るがす騒動が浮上している。受理後の届出表示に対し、厚労省が薬機法に抵触するとして、複数の商品が取り下げに追い込まれる事態に。景表法ではすでに課徴金納付命令も出されている。このままでは安心して販売できない―― 困惑が広がる中、「企業の予見可能性を高めるべき」との声が挙がり、規制改革推進会議の場で激しい議論が行われた。

■「歩行能力の改善」にNG

 消費者庁は昨年1 月に、届出範囲を逸脱したダイエット表示を行っていたとして、機能性表示食品の販売企業9 社に景品表示法に基づく課徴金納付命令を出している。課徴金額は計約1 億1,000万円。この時は届出内容に問題はなく、飲むだけで痩せるかのような広告が問題となった。業界に激震が走ったのは、受理された機能性表示に薬機法の観点から疑義が突き付けられた昨年11月。「歩行能力の改善」という部分が薬機法に抵触すると見なされた。厚労省の監視指導・麻薬対策課では、不適切とみなした理由について「総合的に判断した」と話している。なお「改善」という文言は直ちに違反とはならず、ガイドラインでも「身体の生理機能、組織機能の良好な維持に適する又は改善に役立つ旨」などが可能な表示として示されている。実際、「高めのBMIの改善に役立つことが報告されています」「腸内環境を改善する機能があることが報告されています」といった受理表示もある。特保はその表示許可手続きの中で、厚生労働省が「医薬品的な表示に抵触しないか」を確認することとしている。

 しかし機能性表示食品制度はスタート時から消費者庁が「審査ではない」ことを強調。事後チェックによる運営が行われている。受理された表示でも安心して広告できないことは、今回の薬機法事案の前から問題視されてきた。これを取り上げたのが規制改革推進会議の「専門チーム会合」だ。昨年11月に、業界団体と消費者庁からヒアリングした。規制改革推進会議に寄せられていた要望では、機能性表示食品の販売後に問題点を指摘される可能性があり、「事業展開上の予見可能性が損なわれている」ことが指摘された。専門チーム会合では、業界団体が「このままでは誰もこの制度を使わなくなる」との懸念が示された。指針等の判断基準を求める要望に対し、消費者庁は「個別具体的な表示例を示すことはなかなか難しい」と回答。これに対する専門チーム会合委員の追及は強烈なものだった。
このほど公表された議事録によると、大阪大学大学院教授の森下竜一氏は、指針を示すことについて消費者庁に「イエス」か「ノー」の返答を迫り、それが言えないなら「審議官なり次長なりに来てもらわないとしようがない。それでも無理だったら大臣折衝まで行ってもいいと思っている」「あまりにフリーハンド過ぎる」「事業者の方の自由な活動を阻害している」「恣意的な運用としか言わざるを得ないと思うし、行政手続きに違反していると思う」とたたみかけた。明確な回答が示されない限り、この問題について「私は永遠にやりたいと思っている」とした。消費者庁は持ち帰り検討するとするにとどめたが、事業者の予見可能性を高め、受理後に横から矢が飛んでくるようなことがない仕組みを構築できるのかは現時点で不透明だ。こうした中で先月には、薬機法に「課徴金制度」を導入する方針が決まった。医薬品などの虚偽・誇大広告を抑止する目的で、「不当な経済的利得が一定規模以上」のケースが対象となる。今年の通常国会に改正案が提出される見通しだ。「歩行能力の改善」問題を含め、薬事法から名称を変えた薬機法は、今後も健康食品業界において重要な法律のひとつであり続けることは間違いなさそうだ。

■タウリン・オリザノールなど規制緩和なるか?

 機能性表示食品制度の創設以降も目が離せない規制改革推進会議の動向。昨年6 月の第3 次答申では、「食薬区分の運用改善」を盛り込んだ。食薬区分の「医薬品リスト」成分を元から含む生鮮食品や、その成分を用いた加工品の医薬品該当性について、厚労省がQ&Aにまとめて今年度中に指し示す見通し。業界の悲願だった「タウリン」「グルタチオン」「γ-オリザノール」などの規制緩和につながるか、大きな期待がかかる。

■4月から「エキス」届出受付

 昨年3 月に行われた機能性表示食品ガイドライン改正。「糖質・糖類の届出」「分析方法の開示」は即日運用が開始されたが、届出データベース改修後の措置とされていたいくつかの項目が4 月以降動き出す見通し。そのひとつが「植物エキスおよび分泌物の届出」。エキスは単一植物基原が対象となる。錠剤・カプセルは崩壊性試験と溶出試験が必要なこともあり、ハードルは極めて高く、チャレンジする企業が果たして出てくるのか、懐疑的な見方もある。一方、届出データベースが整備されれば、改正前に比べて入力項目は約30%削減される。このほか、届出日から60日経過後の販売状況を届け出るルールが加わる。いわゆるゾロ品の迅速処理の仕組みも整えられる(一部記事抜粋)。

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