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ZOOM UP【梅】コロナ禍で梅エキスに再注目!!

古来より「1日1粒で医者いらず」と言われ、日本人に親しまれてきた梅。クエン酸を多く含む梅は、スポーツシーンでの疲労回復素材や、夏場のミネラル吸収サポート素材として活躍の場が広がっている。梅由来のクエン酸を関与成分に含む機能性表示食品は「疲労感の軽減」「降圧作用」の表示で受理数が増加。またコロナ禍では、梅肉エキスが持つ免疫細胞活性化や殺菌・抗菌作用などの機能性が再評価されている。

■ 機能性表示食品、8品に

 梅は、ミネラル(カルシウム、鉄、マグネシウムなど)、ビタミン類、クエン酸をはじめとした豊富な栄養素が含まれており、日本では古くより「健康食品」として親しまれている。
梅由来のクエン酸を関与成分に含む機能性表示食品は1 年で新たに5 品が受理され、5 月末までの受理品数は8 品に。梅エキス、ドリンク、梅干し、ゼリーなど様々な形態で展開が進んでいる。表示内容は「日常生活や運動後の疲労感を軽減する」と「肥満気味の方の高めの血圧(拡張期血圧)を下げる」だ。受理企業からは、「消費者に分かりやすく機能性を伝えることが可能になった」「梅の健康イメージをさらに広げる一手となった」などの声が聞かれている。

■ 美白・ダイエット・尿酸低下多機能性が明らかに

 梅には、クエン酸による抗疲労、降圧作用以外にも様々な機能性研究が報告されている。
直近の農芸化学会では、和歌山工業高等専門学校・奥野祥治氏らからなる研究チームが、梅の肌に対する抗老化効果について研究を発表。梅抽出物から、皮膚老化の予防に重要なコラゲナーゼ阻害活性物質が確認できたことを発表した。

 梅加工会社5 社の寄付により和歌山県立医科大学内に設置されている機能性医薬食品探索講座では、これまでに梅の効能として、インフルエンザ予防効果、糖尿病予防効果、動脈硬化抑制作用などを確認。近年は梅干しに含まれる「梅バニリン」「梅リグナン」の機能性を研究しており、和歌山県紀南地域に住む女性201人を対象とした疫学調査では、紀州産梅干しを毎日摂取している人はBMI値が低いことを明らかにしている。

 わかやま産業振興財団による「梅及びその機能性成分の機能性の文献調査」では、臨床試験で確認された機能性として、梅ポリフェノールによる食後血糖値上昇抑制効果や、梅抽出物による血中尿酸低下作用などを紹介。今後も梅の機能性表示食品が増えてくれれば」と、更なる制度の活用に期待を寄せている。

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