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抗老化のカギは、「酸化」と「糖化」(特集/エイジングケア:有識者インタビュー 久保明氏)

高齢化が進む中、サプリ業界では抗老化のエビデンスが積み上げれらている。ポストコロナで、消費者ニーズが変化する中、今メーカーが考えるべきエイジングケアの視点とは?サプリメント療法にも精通する久保明氏に、話を聞いた。

□ 臨床視点でのエイジングマネジメントとは

年齢を重ねると、糖尿病や脂質異常など生活習慣病のリスクが高まるので、臨床的な視点から、エイジングをマネジメントすることが重要だ。

「エイジングマネジメント」には当然、老化に対する指標が必要となる。例えば、握力。エイジング指標として、握力は非常に有用だと昔から言われてきた。今年に入り、握力の変化と認知症の兆しの相関関係を指摘する論文も発表されており、単なる身体活動という枠を超えた意味があると考えられる。

また、副腎機能も老化に大きく関係している。副腎の皮質に含まれるDHEA-sは、長寿因子との反比例の関係が指摘されており、今後の研究の進展が待たれる。

老化のメカニズムを紐解くと、生活習慣、遺伝などの外的要因に加え、身体の酸化・糖化・炎症の3要素が深く関わっている。酸化ストレスが老化に繋がるという事はよく言われてきた。血管の壁や細胞に対して、活性酸素が障害を引き起こし我々の身体を痛めつける。

さらに近年は、抗糖化に対する研究が進展。身体の中でタンパク質が糖化するとAGEsとなり、細胞内の受容体を介してNADPHオキシダーゼと結合し、活性酸素種(ROS)の発生、転写因子(NF-κB)による炎症が引き起こされる。

…(中略)…

抗糖化作用のある成分としてはクルクミン、ケルセチン、レスベラトロール等がある。糖化と酸化が結び付いていることを理解した上で、40代前後からこれらのサプリを摂取することが効果的だ。

炎症指標は非常に変動しやすく、正確に計測することは難しいが、IL- 6は新型コロナのサイトカインストームの中心的な因子として注目されている。IL- 6が一定割合を超えると、頸動脈の動脈硬化を引き起こすという研究結果も報告されている。

□ グルタチオンの活用に期待

米国医学誌『Medical Clinics of NorthAmerica』に今年掲載された栄養ガイドラインでは、コロナの予防、治療への関心が高まっている物質として、ビタミンD、亜鉛、ビタミンC、グルタチオン等が掲載された。

グルタチオンは、グルタミン酸、システイン、グリシンという非常にシンプルなアミノ酸で構成されている。体内の局在においては、肝臓、腎臓に多く存在し、加齢により減少する。

血中のグルタチオン濃度を計測することは非常に難しく全体的に普及していなかったが、酸化ストレスの抑制分野では、古くから非常に注目されていた。肌の美容においては、グルタチオンはビタミンCと結びつき、コラーゲン産生に関与したり、褐色・黒色メラニンの合成を阻害する働きがある。

またグルタチオン投与による脂肪肝患者の肝機能検査値の改善、インスリン感受性の改善に関する論文が発表されるほか、コロナ重症者の体内でグルタチオンが大きく減少していることも確認されている。美容面の有効性に加えて、抗酸化、肝機能、免疫など多面的な機能を有しており…

続きは本紙8月17日発行号(1766号)に掲載。定期購読のお申し込みはこちらから

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