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免疫分野で初の機能性表示が実現(特集/免疫)

新型コロナの重症化リスクが高い高齢者世代を中心に、免疫ニーズが沸騰している。健康食品の受託メーカーには、乳酸菌やビタミン、プロポリスなどを配合した免疫サポート系サプリの受注が急増。素材メーカーでは、免疫関連のエビデンスの拡充が続けられている。昨年9 月には、機能性表示食品制度において初の免疫表示が実現。すでに14 品が届出受理されており、売れ行きは上々のようだ。他メーカーでも免疫表示を目指した研究が加速。臨床試験やSR 作成の代行機関には問い合わせが殺到しているという。一方で、コロナに便乗した悪質広告も増加。行政による取り締まりが強化されている。

高齢世代の免疫需要が沸騰

長引く新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、免疫への関心が高まっている。厚労省が発行する「新型コロナウイルス感染症診療の手引き」によると、コロナ疾患による致死率は、加齢に比例しており、80歳以上では14.8%を超える。

また高血圧や糖尿病、がん等の基礎疾患を持つ人は、持病を持たない人に比べて致死率が高く、心血管疾患の患者では10倍以上というデータも。疾患にかかりやすい高齢者世代のコロナ重症化が懸念されており、免疫力アップのニーズが沸騰している。

矢野経済研究所は昨年12月、健康食品の摂取経験のある20 ~ 70代以上の男女1,200人を対象にアンケート調査を実施。健康食品を摂取する目的として、年齢性別問わず「健康維持・増進」がトップに。一方で「免疫力の向上」については、男性60代以上(24.0%)、女性60代以上24.5%)で上位にランクイン。若年層に比べて高齢者の免疫ニーズの高まりがうかがえた。

また海外では、ビタミンと新型コロナ重症化の関係性に着目した研究が数多く論文化されている。米国シカゴ大学の調査では、ビタミンD欠乏者(血中濃度20ng/mL未満)は、新型コロナ感染リスクが1.77倍になるというデータも。

日本でも「ディアナチュラ」(アサヒグループ)や「ネイチャーメイド」(大塚製薬)といった大手ブランドでマルチビタミン系のサプリが好調に推移。ビタミンC、Dを配合した粉ミルクや健康飲料の上市も広がっている。

免疫素材、エビデンス続々

本紙が昨年12月に全国の健康食品受託製造企業88社を対象に実施したアンケート調査では、受注が伸びている商品カテゴリーとして「免疫サポート」(39票)が2 位にランクイン。19年の調査から18ポイントも増加しており、免疫関連の受注が急増していることが見て取れた。人気の受注素材は…

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