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都心に時間消費型・天然温泉施設相次ぐ

女性専用天然温泉「SHIESPA(シエスパ)」、東京染井温泉「SAKURA」
 2〜3年前より首都圏近郊で、家族連れをターゲットとしたスーパー銭湯やレジャー型の日帰り天然温泉の建設が相次いだ。これらの施設は、入場料を700円前後と廉価に設定することで、商圏を拡げ、あらゆる層を取り込み売上げを獲保してきた。しかしここにきて、新しい試みが始まった、「シエスパ」「サクラ」という2つの天然温泉の誕生がそれだ。これらの施設は、天然温泉を核としながら、逆に会員制でターゲット層を“女性”“地域”と絞り込み、ビューティ&ヘルスを時間消費型の施設の要に位置づけ、非日常的な空間と時間を提供。付加価値を高め、滞在時間を延ばし、より質の高い施設として存在感を打ち出すことで売上げ向上に繋げる戦略だ。


<大人の女性限定、天然温泉デイスパ施設>
 今年1月19日、東京渋谷区松濤に女性専用でリラクゼーション機能を充実させた天然温泉「SHIESPA(シエスパ)」がオープンした。地上9階地下1階建て、敷地面積830㎡、延べ床面積2,600㎡の複合型デイスパ施設で(株)ユニマット不動産スパ・エステ事業部が開発した。渋谷駅から徒歩5分という都心の商業圏内にありながら、天然温泉を最上階に配し、喧騒を忘れゆっくりとリフレッシュできる。施設利用は会員制で18歳以上の大人の女性限定だ。
 「温浴」「施術」「休憩」「飲食」ゾーンを各階にバランスよく配し、全館を楽しみながら回遊するための工夫が施されている。渋谷を利用する大人の女性向けに訴求。平均客単価を7000円に設定し、一日で600人の利用を見込む。
<地域密着型、隠れ家的な日帰り温泉>
 東京染井温泉「Sakura(サクラ)」は、昨年6月、東京豊島区の閑静な住宅街に誕生した地域密着型の和風天然温泉。
 1階に天然温泉とレストラン、ウェイティングバー、託児所、2階にヒーリングゾーンを設けている。レストラン以外は男女別。2階へはそれぞれの温浴ゾーンから入る構造だ。
 大人1,200円(子供700円)という手頃な入館料設定も手伝い、開業から6ヶ月を迎える現在も、根強いリピーターに支えられると共に、新規顧客が増え続け底上げに繋がっている。平均的な利用時間は2時間だが、美容や飲食の付帯施設の利用を含めると4〜5時間の滞在に及ぶケースも。30代〜60代の幅広い層が利用する。

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