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多彩なスーパーフード 機能性表示も登場(特集/南米・機能性素材)

南米地域は、天然ハーブの宝庫として知られる。「天然由来」「希少性」「ストーリー性」といった南米原産の持つイメージの良さに加え、安全性・有効性に関するエビデンスのデータ蓄積が進み、南米発の素材は、健食・食品業界で広く利用されるようになった。代表格のマカは活力系素材として抜群の認知を誇る。一方、女性のホルモンバランス調整作用、更年期症状の改善、睡眠障害の改善作用など、エビデンスの進展とともに、原料サプライヤーによる新提案が実を結び、“女性を応援する天然ハーブ”としての認知も進む。南米発の多彩なスーパーフード素材は、サプリメント、飲料、スムージー、菓子類のほか、外食産業などでも活躍の場を広げている。天然ビタミンCを豊富に含むカムカムやアセロラはコロナ禍で注目度が上昇。マキベリーでは、ディーエイチシーのアイケアサプリメントが機能性表示食品として受理された。このほか、ゼラニウムディエルシアナム、アグアへ、タルウィなど注目素材が続々登場している。

活力系マカ、コロナ禍でも実力発揮 “女性を応援する天然ハーブ”でも注目

地球の裏側に位置する南米地域には、マカ、キャッツクロー、ゼラニウムディエルシアナム、アセロラ、カムカム、マキベリー、ゴールデンベリー、キヌア、チアシード、マテ茶、パフィア、サチャインチ、ガラナ、ムイラプアマ、紫イペ、ピタヤ、アグアヘ、ウチワサボテン、紫トウモロコシ―― など個性豊かな機能性素材が多数ある。

代表格のマカは、活力系素材として抜群の認知度を誇り、販売チャネル問わず定番アイテムになっている。今年は、新型コロナウイルスの感染拡大により、例年に比べると新商品の数は少ないが、既存商品の販売メーカーに話を聞くと「緊急事態宣言解除以降の売上回復が早かった」「他の商材に比べ、離脱率が低い」「コロナ疲れなどを理由に利用する人が増えた」―― などの声が聞かれた。また、“活力+肉体美”をコンセプトとした商品が増え、顧客層の広がりにも繋がっているようだ。

マカ原料は、マカ粉末、エキス末をはじめ、有機マカ、発酵黒マカ、マカペースト、黒マカなどが流通。TOWACORPORAITON、ラティーナ、サンシントレーディング、光健、皇漢薬品研究所などが取り扱う。新原料では、ラティーナが『黒マカエキス末』に、4種の活力系素材をブレンドした『南米パワー4 』の供給を開始した。

一方、ここ数年は、女性のホルモンバランス調整作用、更年期症状の改善、美容効果、睡眠障害の改善作用など、マカの持つ新たな機能が解明され、女性サポート素材としての認知も向上。

『MACAXS®』を供給するTOWACORPORAITONは、エビデンスデータが評価され、“更年期”“妊活”サポート向けに採用件数が増えたことで、供給量全体の底上げに寄与しており、機能性表示食品の届出も視野に、作用メカニズムの検証を進めていく。

新型コロナウイルスの影響では、「現地と密に連絡を取っている。生産体制に支障は出てない」「感染拡大前に輸入しているので、供給面に問題はない」など、原料サプライヤー各社、安定供給体制を維持している。

カムカム・アセロラ、コロナ禍で注目上昇 注目株のスーパーフード素材も続々

2014年頃から起きた国内のスーパーフードブームを契機に、“南米発”のスーパーフード素材が多数のメディアに紹介され、認知度が一気に向上。今ではサプリメント、飲料、スムージー、菓子類、製菓類など、様々な食品形態に利用されている。

α-リノレン酸をはじめ、タンパク質、食物繊維などを豊富に含むチアシードは、有機品やロースト品、オイル品、パウダー品など、用途に合わせた原料が流通する。

フルーツ由来では、アサイー、カムカム、アセロラをはじめ、ビタミン類や鉄分を含むゴールデンベリー、アントシアニン類、ポリフェノール類を豊富に含むマキベリーなどが流通。なかでも、天然ビタミンCを高含有するカムカム、アセロラはコロナ禍で免疫に対する関心が高まる中、再注目されている。

このほか、エストロゲン活性作用を有するアグアヘ、ペルー産の食用豆で“高タンパク・低糖質”な点が特長のタルウィ、食薬区分改正で7月に非医薬品に新規収載された、ゼラニウム ディエルシアナムなど、注目素材も続々登場している。

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