特集

機能性表示食品「糖、脂肪、血圧」など、関連商品1,300品突破(特集/抗肥満・抗メタボ素材)

受理数が3,000品を超えた機能性表示食品。その大部分を占めているのが糖や脂肪、血圧をターゲットにした抗メタボカテゴリーだ。対象受理品数は1,300品を突破し、好調な市場であることを窺わせる。メタボ対策食品伸長の背景には、増え続けるメタボ人口の多さが挙げられる。厚生労働省の最新の発表では、メタボリックシンドローム該当者・予備軍はここ5年でさらに増加し1,412万人に。また、肥満については体格指数BMIが25以上の割合が男性で32.2%、女性で21.9%に上り、約3人に1人超が該当。肥満大国への道を着実に進んでいる。医療費削減の観点からもメタボ対策食品への期待は大きく、引き続き関連商品の開発は活発に行われるものと予想される。

飲料など手軽な食品に応用 機能性表示食品、メタボ対策品が席巻

2015年にスタートした機能性表示食品制度は今年で早5 年を迎え、消費者の認知も年々拡大している。機能性表示食品として受理された商品の総数は3,093品にのぼり(11月末時点、撤回品除く)、特定保健用食品(トクホ)認定品1,075品の約3 倍まで拡大するなど、消費者の身近な存在になりつつあることがわかる。

表示テーマ別でみると、受理品総数の半数以上が脂肪や糖、血圧といったメタボリックシンドローム対策の表示を謳ったもので、その数は1,397品に。圧倒的な存在感をみせている。さらに詳細なテーマ別では、中性脂肪(422品)、血糖値(400品)、血圧(316品)、内臓脂肪(238品)、BMI(182品)、ウエスト周囲径(128品)、体重(113品)、体脂肪(99品)、コレステロール(70品)、腹部の脂肪(35)となっている(Wクレーム・トリプルクレームは重複・下グラフ)。

民間の調査会社が発表した推計値によると、ダイエットや抗メタボをターゲットとした関連食品市場は現在4,000億円超の規模に膨れ上がっており、好調なマーケット。消費者調査では、「脂肪対策として摂取したい商品」として、「機能性表示食品」と回答した割合が69.5%にのぼる。一方、薬での対策については、「OTC医薬品」48.1%、「病院での処方薬」47.0%に留まり、食品によるメタボ予防が定着していることを示している。

抗メタボ研究進む抗炎症、腸内フローラ改善など

近年、肥満と炎症、炎症とメタボに関する強い相関が指摘されている。炎症のなかでも継続的に炎症状態が継続する慢性炎症に関する研究はここ十数年で急速に進み、メタボリックシンドロームや心不全、腎不全、さらにはアルツハイマーやがんなどの発症や進行・重症化に密接に関わっていることが明らかになってきた。

メタボ対象者の血液中にはTNF-αなどの炎症性サイトカインが増加しており、慢性炎症が疾患の発症や進展に関わることを示しているという。肥満により脂肪組織に慢性炎症が起こると、TNF-αのような炎症性サイトカインが産生されるとともに、脂肪細胞から血液中に分泌されるアディポネクチンの量が減少し、炎症性サイトカインがさらに産生されるようになる。

細胞の肥満化により発生した慢性炎症が、各臓器へ相互に反応、連関して機能が悪くなると考えられており、高血圧、糖尿病のほか、がんなどを発症、進行させる。宮城大学食産業学群教授で薬学博士、医学博士の西川正純氏は、「メタボの進行により冠動脈疾患などのリスクが高まる」とし、食品成分では「EPA・DHAなどの摂取が有効。EPAとアラキドン酸比を表すEPA/AA比が重要」と指摘する。

また、細胞のエネルギー状態の恒常性に影響する酵素AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)の糖取り込み能や脂肪酸燃焼作用、褐色脂肪組織中に存在するUCP1による肥満抑制も近年の研究でわかってきた。さらに、ここ数年関心の高い乳酸菌については、乳酸菌の菌体摂取でPPARαが活性化され、脂質代謝の改善につながるなどの作用が明らかになってきている。

腸内フローラの詳細な解析が可能になったことで各病態に対する腸内フローラの状態や傾向もわかってきた。肥満状態にある腸内細菌では、特有の菌類が多く存在することが判明しており、腸内環境のバランスを改善することが肥満対策の観点からも有効と指摘されている。なかでも「痩せ菌」として注目を集めているのが、短鎖脂肪酸を多くつくるバクテロイデーテス菌やムチン分解菌のアッカーマンシア・ムシニフィラ菌などの新菌種だ。

痩せ型の腸内では、バクテロイデーテス菌の占める割合が高いことがわかっているほか、アッカーマンシア・ムシニフィラ菌については代謝性内毒素血症の軽減が期待でき、肥満や糖尿病症状の抑制の可能性があるとされている。

ニューノーマル時代の新課題 メタボ対策重要に

2020年は中国で発生した新型コロナウイルスの世界的感染拡大により世界情勢が一変した。新聞やTVでは、コロナウイルス感染者数や死亡者数を連日報道し、いまでは日常風景として定着した。未だ終息がみえないコロナ騒動だが、感染への恐怖の陰で重大疾患のリスク拡大という問題が見え隠れする。

世界各国ではロックダウンや外出禁止などの措置が取られ…

WEBでは紙面の一部を公開。定期購読のお申し込みはこちらから(当サイトからの紙面PDFの閲覧も可能です!)

■「受託製造企業ガイドブック2017年版」 好評販売中■

受託製造企業ガイドブック2017健康産業新聞a
2012年版を全面改定し、「機能性表示食品への対応」を追加。各社の概要、特色、業況、連絡先がこの一冊に。健康食品・化粧品の製造、各種試験・分析依頼、原料調達などに、ぜひ本書をご活用ください。⇒詳しくはこちら!

 

 

行政・業界ニュース

企業ニュース

特集

PAGE TOP