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食品表示、デジタル活用の可能性は?

食品表示を充実させる動きが広がっている。政府は加工食品の栄養成分などに関する食品表示の充実強化に向け、デジタルツールを活用した実証調査に着手した。商品バーコードをスマホで読み取ることで、アレルギー物質の警告、代替商品の提案(アレルギー物質を含まない類似商品)、栄養摂取の目安などの情報収集ができるもの。健康食品やサプリメントも対象としている。このほか、プラントベース食品の表示ルール明確化や原料原産地の完全義務化、食品添加物に関するガイドライン策定の動きも。加工食品に対する消費者の正しい理解をどのように進めていくのか。今後の食品表示の動向に注目が集まっている。

商品本体に記載される食品一括表示について、消費者にわかりやすく伝える仕組みづくりが進んでいる。消費者庁は昨年末、デジタル食品表示の将来の義務化に向け、スマートフォンを用いた“デジタル食品表示”の実証調査を実施した。

調査対象はサプリや健康食品を含む加工食品9 万品(データ協力:ジャパン・インフォレックス)。試験参加者はスマホに専用アプリをダウンロードのうえ、知りたい情報(原材料、添加物、アレルギー物質、保存方法、栄養成分)を事前に登録、店頭で商品のバーコードを読み取ることで、関心の高い情報を入手できるようにした。

利用した消費者に対し、良かった機能を質問したところ、「アレルギー物質アラート機能」(41.2%)「健康目標に応じた栄養成分の強調機能・摂取目安」(41.2%)がトップに。食品表示をアプリでみることで購入商品が変わるかの質問では、71.9%の人が「将来変わる可能性がある」とした。

同庁では、「消費者の意向調査のほか、食品表示データをメーカーや小売がどのように管理しているのか、どのような課題があるのかをヒアリングしながら実態調査を進めている。令和4年度以降は関係省庁や食品メーカーなどの官民が連携して食品表示のデータ管理の在り方を検討していきたい」という。

健康食品の販売は栄養成分などの十分な説明が必要なため、容器包装上で記載できない説明をデジタル活用で発信することは大きなメリットとなりそうだ。機能性表示食品については、「今後の検証課題」としている。

台頭するプラントベース食品についても、食肉であるかのような表示が問題となっていた。消費者庁は…

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