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2011年の市場規模、1兆1500億円(3%減)で踏みとどまる

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 健康食品の2011年の市場規模は1兆1500億円(3%減)、トクホ市場は5580億円(8%減)で合計して、1兆7000億円強となることが本紙調査で判明した。一方で、受託調査は2500億円を突破しており、極めて好調に推移していることも判明した。詳細は健康産業新聞、健康産業速報、受託製造ガイドブックに収載されている。

 2011年は3・11の東日本大震災、その後の福島原発などで、港湾設備の崩壊による原材料のストップ、工場の設備の毀損、放射能汚染の危惧からの製造中止など、さまざまな障害が立ちはだかった。産業界全体も製造・販売の各方面で3ヶ月ほどの停滞となり、影響は深刻であった。しかし、同時に今回の震災などの教訓は、健康の重要さを認識することにもなり、後半の巻き返しも力強かった。11年の市場規模は1兆1500億円(3%減)で踏みとどまり、健康食品や化粧品の受託調査では更に力強いトレンドが確認されており、2012年に向けて、10年から始まった回復トレンドは来年も加速すると見られている。


 特筆すべきは、団塊世代の購買行動で、60歳定年が5年ほど延長され、今後続々、消費市場に移動することで、新たな健康市場の拡大も見込まれる。既に高度成長以来、消費トレンドを生み出してきたこの世代が、退職後、健康なアクティブライフを繰広げる健康、美容、レジャー、教育などの分野で健康市場の消費をリードする可能性も見えてきた。
 少子高齢化と医療費、年金などの負担が増大する中で、セルフメディケーションの役割は拡大している。行政も政治も混迷を深め、新たな対策が打ちにくくなる中で、健康食品市場への期待は大きく、産業界が安全性や有用性の自主ルールをしっかり打ち立て、行政や政治のコンセンサスをとりに行けば、健康産業は消費者の支持を背景に、一層の成長局面に突入すると期待できる。

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