ニチニチ製薬㈱(三重県伊賀市、0595-48-0201)は、同社の乳酸菌フェカリスFK-23を酵素処理した『LFK』が、インフルエンザ感染による肺胞上皮細胞の障害(バリアー機能の崩壊)を抑制する機能性を証明したことに基づき、1 月10日に特許を取得(特許第5451703)したことを発表した。
同社では、2009年から2012年に掛けて、乳酸菌フェカリスFK-23(LFK)のインフルエンザに関する有用性を北海道大学・宮崎忠昭教授と共同研究してきた。マウスにFK-23(LFK)、または生理食塩水を経口投与し、致死量のインフルエンザウイルスを感染させて21日後の生存率を調べた結果、生理食塩水群では生存率が16%だったのに対し、FK-23(LFK)投与群では45%まで改善した。またFK-23(LFK)投与群ではウイルス感染による肺胞領域への炎症細胞の浸潤が少ないこと、ウイルス感染7 日目で透過性の亢進が抑制されること、さらに肺を保護するタンパク質の分泌やガス交換に関わる細胞(Ⅰ型肺胞上皮細胞)に分化できるⅡ型肺胞上皮細胞を増殖させ、肺機能障害を緩和することがそれぞれ確認された。
今回の特許取得では、乳酸菌の摂取によってⅡ型肺胞上皮細胞が増えることは、同社が世界で初めて発見した事象であることが認められた。
企業ニュース
乳酸菌で肺炎に関する特許取得
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