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【主張】健食市場の今後、深まる不確実性

健康食品市場の先行きに?マークが付いている。

機能性表示食品は一見順調な仕上がりに見えるが、1兆2,000億円の健康食品の移行は2~3割程度とみられ停滞したままだ。糖質・糖類、来年のエキスに期待をつなぐ声もあるが、ローヤルゼリーやクロレラなどの健康食品の多くは新制度に活路を見出せず、気候変動、人口動態、訪日客の動向などの要素に翻弄され始めている。
象徴的だったのが9月決算の数字だ。明治は「ワクチン子会社が貢献」の見出しで「機能性ヨーグルトやチョコレートなどの本業が伸び悩み、逆にチーズやベトナムに輸出する粉ミルクが拡大」(日経)と。底流には人口減少と成長する海外市場への期待も。一方、マツキヨの4~9月期の連結純利益は過去最高になり「米中摩擦思わぬ好材料に」(日経)の見出しで、「旅行先が米国から日本に変わり、免税品の売り上げが増えた」(松本社長)と。レジャー施設なども、災害、気候変動、猛暑などに振り回されてたり、ハーブ原料も一部で、気候変動や災害の影響で高騰している。

健康食品市場の推移は現在集計中だが、これまで公表済みの数字でもチャネル毎のばらつきが顕著で「通信販売の不振とネット販売の好調」「訪問販売などの組織販売の不振(主に販売員、顧客の高齢化)の一方で、ドラッグストアの善戦」などがある。また、どこも深刻な人手不足で、タイミングの悪い働き方改革が仕事量の増加を生み出し、その影響は製造業のみならず、販売分野にも及んでいる。

健食市場では、年金世代と親和性の高かった高齢者のサプリ離れが止まらない。高齢者人口の増加は市場の押し上げ効果と期待されていたが、年金の目減りの影響か通販では不振が続く。逆に、携帯電話などを駆使する人々では、年代に関係なく健康食品の購買が伸び、二極化が進む。サプリ需要が「高齢者」から「所得の高い(或いは可処分所得のある)人」に移行しているとの指摘も。

冒頭の各社の決算も、人口減少と高齢化、年金や給与の動向、気象動向や地震など災害の影響もあり、AIにでも頼らないと経営判断そのものが難しくなっている。不確実な状況が広がるなかで、企業はどのような活路を見出すのか。難しい局面を迎えている。

本記事は「健康産業新聞 1656号」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら

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