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特集【抗 糖 化】糖化対策、機能性表示食品の登場でより身近に、不妊や認知症など、新たな領域での有効性にも期待

肌老化のみならず、動脈硬化や全身の炎症にも関わるとされる糖化。近年では不妊にも影響があることがわかるなど、あらゆる疾患に影響を及ぼす要因として年々関心が高まっている。糖化対策として登場した「抗糖化」の概念は登場から10年が経過し、現在ではテレビや雑誌などでも日常的にみられるようになった。消費者認知調査でも「糖化」を聞いたことがある人の割合が50%を超えたとの結果が発表されるなど、身近な存在になりつつある。昨年には「糖化ストレスの低減」を謳う機能性表示食品も登場しており、マーケットのさらなる活発化に期待が高まっている。

■“糖化”テーマ初の機能性表示受理品5品に

民間の調査会社が実施した消費者認知調査では「糖化」の単語を聞いたことがある人の割合が50%を超えたとの結果も出るなど、糖化対策の重要性は徐々に理解されている。昨年5 月、糖化ストレス低減を表示内容に盛り込んだ初の機能性表示食品『MANGOSTIA(マンゴスティア)』(届出番号E 1 )が受理され関心を集めた。届出したのは日本新薬で、機能性関与成分はマンゴスチンに含有する「ロダンテノンB」。「糖化ストレスを軽減することにより肌の潤いを保持する(抜粋)」旨を表示した。現在、同内容の受理品は合計で5 品になり、着実に数を伸ばしている。

機能性に関する科学的根拠では、ロダンテノンB が血中の最終糖化産物AGEsの一つであるペントシジン濃度を下げるとしており、AGEsの生成抑制が肌の水分保持に寄与しているとしている。これまで抗糖化については、糖化の概念の複雑さや、糖化ストレス対策の多様化など、消費者にとってわかりづらさがあると指摘されることが少なくなかったが、機能性表示の受理を機に「消費者に改めて認知、理解して頂けるのでは」と業界からも期待が寄せられている。

■「糖化は老化」対策の重要性指

糖化はグリケーションとも呼ばれ、20世紀にフランスのルイス・メイラード氏が、食品の褐変反応(糖とアミノ酸が一緒になり、さらにこれに熱を加えると褐色になるという現象)について研究したのがはじまりとされる。この褐変反応を同氏の名を取って「メイラード反応」と呼び、メイラード反応が起こるとAGEs(Advanced Glycation End Products:糖化反応最終生成物)が生成される。AGEsには、蛍光性・褐色変化・たんぱく同士の架橋形成などの特性があり、体内でAGEsが蓄積するとさまざまな病的老化を促進する。

皮膚中への蓄積によって、肌の黄ぐすみや弾力低下などの皮膚老化を引き起こすほか、血中や骨中、脳などにも影響を及ぼす。動脈硬化や糖尿病性血管障害、骨粗鬆症、網膜症・腎症などの糖尿病合併症リスクの増加にもつながるとして、生活習慣病対策や、健康長寿実現の観点からも糖化対策は非常に重要なポジションに位置づけられている。同志社大学生命医科学部糖化ストレス研究センターチェア・プロフェッサー教授の八木雅之氏は「糖化ストレス対策は抗糖化素材を配合した機能性表示食品や化粧品などとともに、日常生活の中に取り入れやすい方法が見いだされ始めた。

糖化対策のさらなる認知拡大には、適切な情報を大学、研究機関、マスコミが発信するとともに、抗糖化素材や製品を一般生活者が手に入れやすい環境をメーカーが作る必要がある」と指摘する。また、「“糖化は老化”を身近なキーワードとして健康で若々しく生きられる時代になることを期待する」としている(38面インタビュー)。また、昨年開催された第18回糖化ストレス研究会では、東海大学農学部バイオサイエンス学科教授の永井竜児氏が、「コラーゲン中にはAGEsの一つCMAの量が圧倒的に多いことを確認した」とし、「骨の50%はタンパク質(コラーゲン)で出来ており、CMAなどをターゲットにした糖化対策は、骨粗鬆症や骨折を防ぐ点でも重要」と説明した。

本記事の続きは「健康産業新聞1687号」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら

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