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【中国産原料サプライヤーの戦略】性能・品質の高度化進む「世界の工場」

漢方系からメジャーな素材まで幅広い健康食品原料を世界各国に供給している中国は、日本の対世界貿易において大きな存在感を持つ。長きにわたり「世界の工場」として蓄積されたノウハウは、従来の安価なイメージを払拭し、各国のニーズやトレンドに合致する提案へと進化している。健康食品においては、汎用性の高い原料の豊富なラインアップはもとより、日本基準に合致する品質や安全性、エビデンスを有する新規の原料などを提案するサプライヤーが活躍。近年は、海外輸出先としても中国の膨大な人口とSNSを主体とする物販の浸透、旺盛な購買力などが注目されている。将来的には、両国で深刻化する高齢化の課題解決策として、日本市場のシニア層に支持されたサプリメントの中国展開を視野に入れる動きもある。直近では、トランプ政権の経済制裁に対抗した米中間の関税交渉合意も話題だが、各サプライヤーからは、日本市場への安定供給や価格変動面への影響は「現状なし」とする見方が示されている。

5,000年の食養生思想の歴史 健食ビジネスへの応用進む

 日本の約26倍の国土、約14倍の人口を有し、さまざまな文化や風習が混在する中国は、2012年に第二次産業の比率を逆転するまで、外需主導型産業の牽引する「世界の工場」として、安い人件費と安価な製造の提供でグローバル市場に流通する製品展開を支えてきた。各国の商流やトレンドのノウハウが長年にわたり蓄積され、それぞれのレギュレーションに応じた性能や品質の高度化も進み、従来の安価なイメージはなくなってきている。

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