食の代表格“発酵食品”は、発酵による酵素の働きで抗酸化成分などを生成するほか、微生物で食材の栄養素を分解するため、消化吸収を早めるなどの特徴をもつ。昨今では伝統食に新たな付加価値をプラスした提案もみられ、プロテインの消化吸収や美肌訴求の取り組みも進んでいる。塩は伝統調味料としての活用ほか、熱中症対策や補水対策としての利用が浸透。今年は職場の熱中症対策が6月1日から法律で義務化されたことを受け、水分や塩分補給の重要性が改めてクローズアップされている。梅はクエン酸を豊富に含み、夏バテ対策をテーマとする飲料・菓子分野に利用の裾野が広がっている。
伝統食の代表格“発酵食品”「吸収性向上」など、進化系素材も
発酵食品は発酵過程で様々な栄養成分を産生することが知られており、大豆を発酵させてつくる納豆はビタミンK2を生み出すことなどが知られている。発酵による微生物は食材中の糖分やタンパク質を分解し、身体吸収性を高める性質も。大豆と塩、糀を原材料とする味噌は、タンパク質や炭水化物、ビタミン、ミネラルなどの栄養素を効率よく体内に吸収することができる。日本における伝統食のバリエーションは世界トップクラスを誇り、独特の風土から生まれた発酵食品が各地で受け継がれている。古来より伝わる製法でつくられた伝統食は各地に存在し、納豆やぬか漬けなどは身近な健康食品として食され
てきた。
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