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オメガ3、クリル…市場に好影響、日本人の欠乏顕著

脂質の機能性に高い注目
 オメガ3(n-3系脂肪酸)やリン脂質素材など、脂質の機能性への注目が高まっている。
 9月6~7日に開催された日本脂質栄養学会第22回大会では、「子供たちの成長とn-3系脂肪酸」と題するシンポジウムが開催されたほか、PC、PI、クリルオイルなどのリン脂質結合型オメガ3の研究発表が相次いだ。
 今年6月にはDHA・EPA等オメガ3について米国の業界団体GOEDが初来日し国内初のセミナーを開催したほか、『食品開発展2013』でもクリルオイル普及協議会、そのほか脂質栄養に着目した多数のセミナーが行われる予定だ。
 こうした情報発信を受け、日本市場でのオメガ3、またリン脂質素材のα-GPCやクリルオイルといった素材に高い注目が寄せられている。


 9月6~7日に開かれた日本脂質栄養学会第22回大会では、特に子供の成長・発育に対するDHA・EPAの機能性が大きなトピックとして扱われ、「子供たちの成長とn-3系脂肪酸」をテーマにシンポジウムが行われた。
 シンポジウムでは、順天堂大学大学院の清水俊明教授が「子供たちの脳・神経機能とn-3系脂肪酸」と題して講演。神経の発達に影響する栄養素のひとつにDHAがあり、DHAは神経細胞膜の流動性に影響して、シナプスネットワークの構造的な発達に関与していることを説明した。
 またDHA不足と未熟児との関連、未熟児と注意欠陥多動性障害(ADHD)の関連を示唆。「DHAの摂取は子供の知能発達に良い影響を与えており、さらに妊娠中、授乳中の母親の魚摂取も子供の知能発達を促進する可能性があることが臨床データの上でも証明されている」とした。

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