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【夏季特別座談会】機能性表示1000品、消費者の理解進める秘策は?

制度導入から3年目を迎え、1,000品の大台に突入する機能性表示食品。野菜飲料やヨーグルトなどで大成功する事例もある中、終売による届出撤回も出始めた。消費者庁が4月に公表した食品表示に関する1万人規模の消費者調査では、機能性表示食品を現在摂取している割合は1割で、今後摂取してみたいと考えているのは4割ほど。今後の市場拡大に期待がもてる一方で、制度を「どのようなものか知っている」割合は14.5%にとどまっており、リテラシー向上が課題になっている。2017年度は、業界団体と消費者庁の連携強化など、制度の運用改善に向けた複数の取り組みが始動する年。変化を続ける制度は消費者に受け入れられ、健康寿命の延伸に貢献することができるのか? 制度導入当初から積極的な取り組みを続けている3社と、薬局という現場で消費者の生の声に接している日本女性薬局経営者の会・堀氏、制度を所管する消費者庁の赤﨑氏を招き、話を聞いた。(座談会収録日:2017年6月16日)

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出席者(50音順):赤﨑暢彦氏(消費者庁食品表示企画課課長)/磯部美季氏(森下仁丹ヘルスケア事業本部副本部長)/桜井容子氏(アサヒグループ食品アサヒヘルスケア事業本部ヘルスケアマーケティング部理事部長)/寺本祐之氏(ファンケル総合研究所機能性食品研究所所長)/堀美智子氏(日本女性薬局経営者の会会長)

 

「アイケア」「脳機能」売上大幅増

―― まずは企業の皆様に機能性表示食品の売れ行きをお聞きします

寺本 届出が17品目で、12品目を販売しています。売上高は、15年度が36億円、16年度が84億円です。その中でも圧倒的に伸びているのが『えんきん』シリーズです。今年 3 月には若年層向け『スマホえんきん』も新たに発売しており、今期は2品で68億円の売上を目指しています。お客様の数も新規、リピーターとも大きく増えており、科学的根拠に基づき、製品の機能性を分かりやすく伝えられるこの制度は、当社のスタンスに合致していると考えています。

―― カロリミットは?

寺本 『カロリミット』はもともと、人気の高い商品でしたが、広告表現が難しいという問題もありました。機能性表示食品にしたことで、『糖と脂肪の吸収』という機能性をダイレクトに伝えることが可能となりましたので、さらに売り上げが伸びています。

磯部 当社は17品受理されており、現在販売しているものは13品です。主力の『ビフィーナ』以外にも、サラシアコーヒーやテアニンゼリーなどがあります。あとは、ローズヒップとサラシアの原料販売も行っております。原料販売に関しても機能性表示制度開始後、5 倍くらい伸び・・・

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―― 本紙の受託製造企業調査で、制度を評価する企業が若干減少しました

赤﨑 届出の公表は900品を超えており、そう遠くないうちに1,000品を越えると見込んでいます。内訳は15年度に比べ、16年度は倍のペースとなっており、さらに16年度の後半はドライブがかかって加速しています。今年 3 月には82件が公表され、公表のスピードについてはある程度改善できたと考えています。ただ期待の高い制度である分、これで十分というわけではなく、見直しを進めていく必要があります。6 月 9 日に規制改革実施計画がまとまり、制度改善に関する 8 項目が入っています。今後は、まず積み残しの検討課題であるビタミン・ミネラル、糖質・糖類、エキスについては昨年12月の検討会報告書に基づいてガイドラインの改正を進めていきます。年内、遅くと・・・

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望ましい制度とは

―― 特保や機能性表示など消費者には分かりづらい制度設計で、整理が必要

堀 ほんとに皆わからない状態だと思います。医薬部外品も 4 月から変わり、医薬部外品だから効くんだ、と強調したCMもあります。医薬部外品のビタミンやミネラル、いろいろな生薬成分について、今まで言えなかったことが言えるようになり、予防効果がうたえるようになりました。医薬品、医薬部外品、特保、機能・・・

「溶出試験」の誤解

―― 消費者庁のガイドラインの中で溶出試験などの議論がありますが

赤﨑 エキスの本質は、機能性関与成分が明確でないが食品全体でみると一定の機能性がある、いわば漢方薬のようなものについて、同等性をどう担保するかです。要は、科学的根拠がとられたエキスと消費者が手に取ったエキス商品との間に同等性が担保されるかということです。そのような観点からエキスについて様々な要件を検討しました。なお溶出試験や崩壊性試験についてよく誤解されていますが、あくまで品質のばらつきを防ぐための指標です。販売商品として効果が認められるということは、個々の商品ごとに溶けたり溶けなかったりということは起こりえないはずです。エキスの同等性が担保できないようなケースを除き、これが原因で切り捨てられるということは想定していません。

寺本 溶出試験の必要性については、サプリメント原料の、物性・性質を考慮すべきでしょう。油状の成分では溶出試験が不適のケースもあります。業界としてケースバイケースで議論していかねばならないと思います。ただ、溶出試験の有無がフォーカスされていますが、すでに・・・

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