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EGCGは腸内細菌叢と胆汁酸との相互作用を調節して脂肪性肝疾患を改善する(太陽化学)

太陽化学は、緑茶カテキンEpigallocatechin-3-gallate(EGCG)は腸内細菌叢と胆汁酸との相互作用を調節して脂肪性肝疾患を改善するという研究結果を発表した。

京都府立医科大学、摂南大学、太陽化学による研究グループは、高脂肪食を摂取させた生活習慣病モデルマウスにEGCG を摂取させ、腸内細菌叢やその代謝物、肝臓や大腸の遺伝子発現なども含め検討した。その結果、高脂肪食摂取により引き起こされた体重増加や肝臓への脂肪蓄積、腸内細菌叢の撹乱、血清胆汁酸の変化などがEGCG摂取により抑制された。また、EGCG摂取により肝臓や腸管における遺伝子発現が調節されることが示された。

以下、結果の一部
●腸管バリア機能の破綻や炎症促進への関与が示唆されるDesulfovibrionaceae 門の菌の比率が高脂肪食摂取により上昇したが、EGCG 摂取により抑制された。また、腸管バリア機能の増強や肥満抑制、糖代謝改善などの作用が期待されるAkkermansia の比率がEGCG の摂取により上昇した。

●高脂肪食摂取により血清の抱合型胆汁酸の比率が増加したが、EGCG の摂取によりその変化が抑制された。Akkermansia を含む特定の腸内細菌が胆汁酸の脱抱合に関わることが示された。

●肝臓や大腸においてEGCG 摂取により長寿関連遺伝子(sirtuin signal)や生体リズム(circadian rhythm)に関わる遺伝子発現が上昇し、脂質代謝や糖代謝に影響する可能性が示された。

なお、本研究成果(Epigallocatechin-3-gallate (EGCG) attenuates non-alcoholic fatty liver disease via modulating the interaction between gut microbiota and bile acids)は学術雑誌「Journal of Clinical Biochemistry and Nutrition」 (2020 年7 月1 日付)に掲載された。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcbn/67/1/67_20-39/_article/-char/ja

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