健康産業オンライン

マンダイなど、「海産物の機能性食品素材」をフォーカス

ファンクショナルフード学会は1 月9日、第17回学術集会をオンラインで開催した。

今回、「海産物の機能性食品素材」を企画。大会長講演では、水産研究・教育機構水産技術研究所水産物応用開発部の石原賢司氏がマンダイの健康機能を取り上げた。

マンダイには、イミダゾールジペプチドの1 種であるバレニンが高濃度に含まれていることを強調。また、カルノシンなどに比べて、ORAC(活性酸素吸収能力)が高く、抗酸化能に優れていることを紹介した。

同氏は「吸収性も良く、色々な健康機能を活用した商品化が期待できる」と述べた。

京都大学大学院農学研究科の佐藤健司氏は、「クロレラ中の肝保護作用成分-フェネチルアミン:同定とその作用機作」と題して講演。クロレラの肝保護作用に関する研究成果を報告した。

後半のパネルディスカッションでは、5人のパネラーが登壇した。

水産研究・教育機構調査開発センター実証化企画室の大村裕治氏は、アカエイにコンドロイチン硫酸が多く含まれることを見出し、コンドロイチン硫酸を訴求する加工食品への取り組みなどを紹介。

東京海洋大学学術研究院食品生産科学部門の久田孝氏は、欧米人でも毎日海藻を食べていれば、少なくとも、日本で伝統的な和食を摂っている人と数カ月ともに過ごせば腸内の海藻多糖類分解菌が増えてくるとの見解を示した。

水産研究・教育機構水産大学校食品科学科の杉浦義正氏は、島根県西ノ島町沿岸部に生息する褐藻ツルアラメについて、海藻ポリフェノール(フロロタンニン)に由来する抗アレルギー作用に着目した健康食品素材としての利用の可能性について解説。サプリメント原料として乾燥粉末化に成功し、製品化に至る品質検査や活性保持についても紹介した。

水産研究・教育機構水産技術研究所、環境・応用部門水産物応用開発部の世古卓也氏はマグロなどの赤身魚に含まれる「セレノネイン」のアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害作用とメラニン合成抑制作用について講演。

セレノネイン単量体の分離法を開発し、実用化に向けた安全性評価や機能性評価、代謝研究について解説した。

東京家政大学家政学部栄養学科の重村泰毅氏は、食品ペプチド摂取後のヒト血中吸収について、海洋性のコラーゲンやエラスチン加水分解物を用いた機能性メカニズムに関する研究を紹介。血中のプロリルグリシン、ヒドロキシプロリンに着目した解明が進んでいる旨を述べた。

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