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日健栄協の新理事長に下田氏

 2期4年の林理事長の後任に、下田智久氏((財)ヒューマンサイエンス振興財団理事長、元厚労相健康局長)が決まった。健康局長なども歴任し、その手腕が期待されるが、お手並みはこれからである。副理事長三氏、理事も3分の二が留任となったが、この4年間の総括としてそれで充分か。日健栄協の洗濯を第一に、人事の長期固定化は斥けて頂きたい。すべての人事が2年1期、長くても4年2期を限度に、広く人材を登用すべきである。
 実際、今日の業界混迷の責任は日健栄協の役職者に大きい。業界の諸先人、玉木元生活衛生局長の尽力で、わが国初の健康食品の財団が発足、併せて健康食品制度としてのJHFA制度がスタートした。多くの企業が結集し、動き出すが、その矢先に、トクホ制度が厚労省主導でスタートするや、JHFA制度との整合性もとられずに、企業はJHFA制度の地盤沈下に翻弄されてきた。この二制度並立は放置されたままに、第三者認証など新たな取り組みが打ち出されている。無駄を省かずに消費税増税を行おうという政策と同じである。それがどのようなメリットを生むかについては、充分な説明もなく、認定ありきで突き進んでいる。


 検討会における役割にも厳しいものがあった。業界の中核たる日健栄協が、リーダーシップを発揮できずに今日に至っている。とはいえ、改革の取り組みは、協会自身の手で動き始めた。目標を持った日健栄協、行動する日健栄協へと。そのためには会員の声を聞き、理事が理事としての役割をどのように果たすのかが問われている。とりわけ、トクホと、そのトクホに片隅へ追いやられている健康食品の地位向上、そして2制度の統合が急務である。背水の陣で臨まないと、日健栄協に明日はない。

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