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“沖縄ブランド+α”で攻勢に(別冊/沖縄健康産業・最前線)

ウコン、シークヮーサー、フコイダンをはじめ、特色ある健康素材を有する沖縄県。産官学がスクラムを組み、「食はクスイムン(薬になるもの)」「ヌチグスイ(命の薬)」と言われる、長寿を支えてきた伝統的な島野菜や果実、海藻などの農海産物に、エビデンスデータが備わり始めている。また、海外原料の価格が上がる中、国産原料で沖縄産への注目が高まるほか、アップサイクルや環境保全に繋がる健康素材も多いことから、SDGsの観点からも関心が集まっている。一方、コロナ禍で思うような活動ができなかったが、新原料・新商品の開発、新技術の確立、エビデンスのデータ蓄積、県内活動の強化など、沖縄ブランド+αに取り組んできた。新たな武器を持ち、沖縄健食産業が県外、海外に向けて大きく動き出している。

観光客戻り県内ビジネスが回復路線に

 今回、県内事業者への取材では、「催事展が増え、販売量が伸びている」「健産素材を用いた機能性表示食品の販売が始まった」「海外原料が上がる中、バイヤーから沖縄原料の価値を高く評価してもらった」「アップサイクル食品として使用したいといった相談が増えている」「香港、ベトナムなど海外輸出が好調」「ナノ設備を導入、差別化商材の開発に着手した」など、コロナが収束へと向かう中、回復に向けた力強いコメントが多数聞かれた。また、主要産業の観光産業が回復路線に入り、2022年度の入域観光客数は、前年度比106.9%の677万人に急増。今年4月の入域観光客は66万人となり、前年超えは17ヵ月連続。コロナ前の約8割の水準に回復している。県産品の販売店「わしたショップ」を運営する沖縄県物産公社では、ここ数ヵ月、県内ショップの売上はコロナ前を超えるという。同社では、「健康食品では、シークヮーサー飲料が伸びているほか、ウコン商品の動きも良い」という。「健康食品は重要なカテゴリー。人流が活発化する中、店舗での試飲・試食会を増やしていく」と話す。県内事業者からも、「インバウンド需要が戻ってきた」「観光施設、土産店向けの商品が動き出した」「免税対応店舗からの注文が再開した「空港内ショップの売上が好調」などの声が聞かれた。
また、コロナ禍で販促活動が制限され、県内での活動が余儀なくされたが、ある販売事業者は、「足元を見つめ直す良い機会だったともいえる。沖縄ブランドを強固にするには、県民の方々に知って貰う、愛用して貰うことも重要」と話す。

 

続きは、本紙6月21日発行号(1766号)に掲載。定期購読のお申し込みはこちらから

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