統合医療

「医学部における栄養学は重要」、7割以上

 医師限定コミュニティサイト「MedPeer」を運営するメドピア㈱(東京都渋谷区)は先ごろ、会員の医師4万3,000人(5 月 1 日現在)に対するポスティング調査『医学部における栄養学講座の重要性』を報告した。4 月 4 日(水)~10日(火)の調査期間で、有効回答数は2643件。


 その結果、医学部における栄養学講座について、「必要だと思う」との回答が76%を占めた。理由については、「生活習慣病の増加に伴い、必要性が高まっている」「食事療法を指導する上で必須」「患者から食事関係の質問が多い」などのコメントが寄せられた。
 詳細な意見では、一般内科医師からの提言が多かった。具体的には、「食事指導を医師の観点から行うことがあり、その時に必要。栄養士と議論になることもある」(70代)、「慢性疾患では、治療方針として薬物療法より食事療法が中心となる疾患も多く、栄養学の講座は必要」(同)、「内科、小児科、産科など栄養に関する指導が重要な科も多くあり、学生時代から医師としての栄養学の素養を見につけておくことは大変大事」(50代)、「外来でいろいろな患者から、食事のアドバイスを求められ困ることがある。あってしかるべき」(40代)、「高齢者の患者を診る機会が多いが、栄養の大切さをしみじみ感じる。無理解の医師が多すぎる。高齢患者の治療はなにはともあれまず栄養改善。薬の減量もできる」(50代)などのコメントがあった。
 また、40代の脳神経外科医からは「薬が病気を治すのではなく、身体の治癒力を引き出すことを前提に医療の再定義を行う必要があり、そのためには栄養学は必須。学問的興味よりも臨床的重要性を踏まえた医学教育が必要とされているのでは」との意見が寄せられた。
 なお、「どちらとも言えない」は14%、「不要だと思う」は 9 %となった。「カリキュラムに余裕があれば、栄養学講座はあってもよい」「学生のときに講義を受けても役に立たないかもしれない」「必要な状況は科によって違う」という意見のほか、「実地で学ぶ方がよい」など、医師になってから必要性を実感するコメントも多かった。

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