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【特集】タマネギ・ケルセチン 抗肥満・抗糖尿など幅広い機能性で需要拡大


機能性表示実現にも期待

 食経験が長く、現代の食生活に欠かせない食材ともいえるタマネギ。機能性への着眼は古く、古代エジプト時代ではスタミナ食として利用されていたほど。近年の研究では、糖尿病や高血圧への有用性が明らかにされ、抗メタボをはじめとした生活習慣病対策を訴求するサプリメントや健康食品への採用が増えている。また最近では、ケルセチン(配糖体)の認知度向上により、血流改善や循環器機能向上、アレルギー対応などの抗酸化作用をクローズアップした商品設計も増加するなど、利用シーンも拡大している。機能性表示制度では、ケルセチンの抗酸化性や抗炎症性などに的を絞った機能表示の実現も期待されており、サプリメントや加工食品にとどまらず、生鮮食品を含めた制度利用に大きな注目が集まっている。



見直されるタマネギの機能性価値 抗メタボ、抗炎症で引き合い

 古来よりインドや中近東などでスタミナ食品として食されてきたタマネギ。民間薬としても重宝されてきた歴史があり、タマネギの機能性は世界中広く知れ渡っている。可食部も外皮も、丸ごと機能成分のかたまりといえるタマネギは、健康素材としてのイメージも良く、食経験が豊富なことから健康食品のみならず、一般食品への採用も多い。1990年に米国国立癌研究所(NCI)が発表した抗がんに良いとされる食品を分類したデザイナーフーズ・ピラミッドでもタマネギは上位に位置しており、最近ではテレビの健康番組などでも取り上げられる事が多く、タマネギの有用性に改めて注目が集まっている。
 タマネギの有効成分は、可食部に含まれる含硫有機化合物と外皮に含まれる数種類のフラボノイドに大別される。可食部分に含まれる含硫有機化合物は、イソアリイン、サイクロアリインなど百数十種類にも上る。血圧降下作用や血糖降下作用、血流改善作用など、多くの研究成果が報告されている。
 一方、外皮に含まれるケルセチンはフラボノイドの一種で、強い抗酸化力が特長。殺菌効果や抗アレルギー、炎症抑制などの機能性が研究により明らかになっている。ドイツでは抗ヒスタミン剤(医薬品)として使用実績があるほか、臨床現場でサプリメント が 使 用 さ れ る ケ ー ス も あ る という。副作用が少ないことからドクターズサプリメントとして医師が推奨するなど、欧州の統合医療カテゴリーでもニーズが高い。
 このほか、タマネギアリインのテストステロン低下抑制作用や、新規成分DPTSの学習記憶障害改善作用など新たな機能性研究も進められており、タマネギの有用性は多岐にわたっている。

多様な機能性で広がる可能性

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 (詳しくは4/6発行・第1593号で)
 





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