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全加工食品対象、原料原産地表示制度 中間取りまとめ、「不透明な部分」残る

 農林水産省、消費者庁は先月21日、都内で加工食品の原料原産地表示制度の「中間取りまとめ」に関する説明会を開催した。すべての加工品を対象に、重量割合1位の原材料の原産地表示を義務付ける同制度の細則についての質問が相次いだほか、“監視体制”、“実行可能性”といった観点から、同制度への批判・注文も飛び交った。健食業界でもラベル・包装などにおけるコスト増以外に、さまざまな影響が出そうだ。消費者庁は今月まで主要都市で説明会を開き、今春をめどに食品表示基準、内閣府令案をまとめ、パブリックコメントの募集、消費者委員会への答申を行う予定だ。



原料産地表示で質問相次ぐ

 2015年4月「食品表示法」の施行により、食品表示が一元化されたことで、原料原産地表示の見直しが始まった。原料原産地表示は、国内で製造した健康食品・サプリメントも含むすべての加工食品を対象に、重量割合1 位の原材料の原産地表示を義務付けるというもの。事業者の実行可能性に配慮し、例外規定として「可能性表示」「大括り表示」「中間加工原材料の製造地表示」の規定を設けている(図参照)。先月29日、消費者委員会による検討会の内容を盛り込んだ「中間取りまとめ」が公表されたことを受け、今月まで全国各地で説明会が開催される。
 説明会は午前、午後と2 回行われ、食品、加工品の事業者、消費者団体関係者など約600人が参加した。同制度の「中間とりまとめ」を説明後、質疑応答を行った。
 参加者からは、「シーフードミックスなど、複数含まれている原材料の重量が同じ場合はどう対応するのか」「原料が加工工程で他の国を経由して日本に入ってくる場合、どこの原産地を記載すればいいのか」「季節などにより、短期間輸入原料を使用する場合の表示はどうするのか」―― など、細則に関する質問が相次いだ。細則については、「今後事業者への聞き取り調査を行い、具体的な内容を検討する」としている。添加物については、原料原産地表示の対象外とする案を示した。
 また、検討会で議論にもなった“監視体制”“実行可能性”といった観点から、「消費者に正確に伝えるという意味では不十分な制度」「行政による監視体制をしっかりと行ってほしい」など、同制度への批判・注文をつける発言もみられた。

健食業界の影響は!?

 健食関係事業者に同制度についてヒアリングすると、・・・
(詳しくは1/4発行・第1611号で)




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