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【ZOOM UP】プレバイオティクス 糖も機能性表示対象へ 高まるプレバイオニーズ

 健康寿命の延伸や生活習慣病などの疾患リスク低減からダイエット・美肌などの美容目的まで、「腸内環境改善」の重要性が消費者にも浸透し始めた。整腸訴求のトクホ商品をはじめ、機能性表示食品制度でも複数品目が受理され、プレバイオティクスを訴求した関連商品の開発も活発化。オリゴ糖(ガラクトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、乳果乳糖オリゴ糖)や食物繊維(イヌリン、β-グルカン)などの素材を中心に素材の応用は進み、整腸作用はもとより、免疫賦活、抗炎症、抗アレルギー、メンタルケアなどへ訴求も拡大している。機能性表示食品制度ではこれまで対象外であった糖質・糖類が一部を除き対象となることからも、プレバイオティクス素材のさらなる拡大が見込まれる。


 プレバイオティクスとは、消化管上部で分解・吸収されず、大腸に共生する乳酸菌やビフィズス菌など有益な細菌の栄養源となり増殖を促進する食品成分を示す。腸内細菌叢のバランス改善はもちろん、定着率が高いとされるプレバイオティクスは、効率よく働く素材として注目されている。最近では、テレビや情報誌などの影響で、消費者の「腸」への意識も高まっており、健康・美容の目的を問わず「腸内環境改善」は人気キーワードに。腸内フローラ検査キットなども一般消費者向けに販売されるようになった。
 乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌の増殖を促し、間接的に腸管を通して免疫系などへ働きかけるプレバイオティクスは、整腸分野のトクホでは主力素材。代表的なオリゴ糖では、乳果オリゴ糖、キシロオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖など幅広い素材が上市されている。
 近年では海外からの引き合いも増加しており、サプリメントのほか、幼児向けのお菓子、ドリンクなど、商品応用範囲は多岐にわたる。特に米国ではプロバイオティクスが人気で、追従する形でプレバイオティクスに関しても認知が向上している。

大麦、サラシアなど機能性表示続々
 
 機能性表示食品では、難消化性デキストリンや腸内の善玉菌増殖・環境改善に作用する大麦β- グルカンのほか、昨年12月には血糖値上昇抑制のみだったサラシアが新たなヘルスクレーム「腸内環境改善」で受理されている。さらにこれまで機能性表示では、糖質・糖類を対象外としてきたが、積み残し課題として検討が重ねられ、2017年 4 月からのガイドラインをもってオリゴ糖など糖質・糖類が一部を除き対象成分の仲間入りを果たす。
 こ の ほ か 機 能 性 表 示 対 応 と し て 、100%資化発酵し、他の食物繊維と比較して善玉菌の増殖効果が高いとされる水溶性食物繊維のイヌリンにも注目が集まっている。フジ日本精糖では、独自の糖転移酵素による製造技術を用いて開発された砂糖由来イヌリン『Fuji FF』 で機能性表示への届・・・
(詳しくは1/4発行・第1611号で)




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