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【静岡県】健食受託各社、各種コスト高で利益圧迫

日本列島の中央に位置し、健康食品や化粧品のOEM メーカーが数多く立ち並ぶ静岡。ここ数年、食品原料の安全性が取り沙汰され、業界を揺るがす問題が起きたものの、製造ニーズも徐々に活発化している。好転の兆しが見えてきた矢先に頭を抱えるのが中東情勢だ。今年に入り中東情勢が緊迫化により、原油やナフサ由来の原材料の供給不安と価格高騰が深刻化しており、先行きが不透明な状況になりつつある。また、エネルギーコストの高騰に加え、昨今の食品原料の高騰も続いており、利益を圧迫する状態が続いている。サプライチェーンはもちろん、販売メーカーを含めた関係企業による協力が不可欠となっている。こうしたなか、受託企業各社が力を入れて取り組むのが収益構造の見直しだ。より利益率を追求した営業活動へのシフトや、製造面における自動化・効率化によるコスト削減に努めている。また、近年引き合いの強い海外向け製品の製造に力を注ぐなど、海外展開を加速。経済の高成長が期待できるアジア圏などを中心とした新たな販路開拓にも注力しており、国内需要の落ち込みを補填し、さらなる成長につなげたい考えだ。

進むコスト高、受託企業に大打撃

関東圏と関西圏にもアクセスが良い立地から製造業が盛んな静岡。なかでも富士宮は日本初のソフトカプセルメーカーである富士カプセルの誕生に端を発したことから、同エリアは健康食品の受託製造企業が軒を連ねているのが特長だ。現在、健康食品製造における出荷額トップに君臨するなど、健康食品業界を支える中心地となっている。総務省発表の経済工業統計調査では全国の栄養補助食品(錠剤、カプセル等の形状が対象)の出荷額は3,623億6,800万円で、うち静岡県の出荷額は657億3,700万円。13年以上にわたって全国トップを独走している。しかし、そんな受託各社を悩ませるのが昨今のコスト高騰だ。日本国内の景気の伸び悩みに加え、円安・インフレが同時進行するスタグフレーションの状態に入っており、利益を生み出しづらい状況に。さらに今年に入り中東情勢の緊迫化によって、原油価格も高騰。原油の9割以上を中東に依存する日本にとって、原油由来のエネルギーや資材の調達不安、価格高騰で大きな打撃となっている。値上げについては、各社販売会社へ理解を求める取り組みを行っているが、なかなか解決までは至らない状況で、サプライチェーンを含め、関係企業の協力が必至となっている。

続きは、本紙5月7日発行号(1835号)に掲載。定期購読のお申し込みはこちらから

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