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特集【酵素・酵母食品】市場規模、 500億円台を堅持

昨年の酵素・酵母食品市場は前年比3%減の505億円となった。市場は、2017年まで10年連続で成長してきた一方、成熟期に入る中、競争激化による商品淘汰、インバウンド需要の一服感、海外向け価格の低下などを理由に停滞した。また、行政から景品表示法違反による措置命令が相次ぎ、市場の冷え込みに少なからず影響した。こうした中、各社では、独自発酵・熟成による新原料の開発、工場の設備増強、機能性データの蓄積、新たなチャネル開拓などを進める。海外展開では、これまでのアジア地域に加え、米国や中近東などからの引き合いも活発だ。

■成熟期に突入、2019年は停滞気味エビデンス蓄積、新チャネル開拓に注力

酵素・酵母食品市場は「プチ断食」「ファスティング」などによる健康維持や体質改善などを目的としたユーザーに支えられ市場を拡大してきた。また、ダイエット、冷え対策、美容サポート食品としての利用も広がりをみせ、中高年女性のみならず、若い女性の取り込みにも成功。体感性の高さから一過性のブームで収束することなく健康食品市場に定着した。さらに、伝統的な発酵食品として、訪日観光客による爆買いの対象になった商品も多数登場。海外需要が増し、中国をはじめ輸出が増加した。

本紙調査によると、酵素・酵母食品の伸び率は、2012年が最も高く33%、次いで2013年が25%、以降は6 %(2014年、2015年)、4 %(2016年)、2%(2017年)と緩やかながらも成長を続けてきた。市場は成熟期に移行する中、ここ2 年は今ひとつ盛り上がりに欠ける状態に。取り扱い事業者からは「中国EC法により、インバウンド需要がなくなった」(薬系メーカー)、「相次いだ景表法違反により、利用者の商品購入が慎重になった」(通販メーカー)などの声が聞かれた。

また、多数の商材が増え、競争が激化しており、淘汰が始まっている。ただ、本紙が全国の受託事業者に実施している「人気受注素材ランキング」調査で、「植物発酵エキス」は常に上位にランクインしており、安定した需要があることに変わりはない。最近では、手軽に実践できる“月曜断食”が話題となり、「サポート食品として購入する若い女性が増えた」(通販メーカー)といった声も。主な原料・OEM事業者は、森川健康堂、越後薬草、機能性食品開発研究所、ミヤトウ野草研究所、澤田酒造、暁酵素産業、大和酵素、ケルプ研究所、日本生物.科学研究所、テルヴィス、ジャフマックなど。各社とも独自の発酵方法や使用する原料や微生物が異なるほか、熟成・発酵させる環境や期間にも特色がある。違いを理解してもらうために、工場見学を積極的に行う事業者が目立つ。機能性に関するエビデンスを重視する取り組みも活発で、整腸関連、血流、肌の健康などのデータ蓄積が進んでいる。

製品形態は、主流の飲料をはじめ、打錠、顆粒、カプセルといったサプリメント剤型、ペースト、ゼリー、グミ・キャンディ、スムージーなど種類は豊富だ。特にペースト状のスティック分包品やゼリーは、携帯性に優れ、容量も軽いことから国内外でニーズ増にある。販売チャネルは、店販、通販、ネットワークから施設ルートまで多岐にわたる。薬局・薬店ルートでは、大高酵素、大和酵素などが対面販売を重視し継続利用者の維持に努めている。エステサロンの物販では、プロラボホールディングスやグローリー・インターナショナルなどが専売品を展開。近年は、新たな販路としてヨガ施設、美容院、パーソナルジム、鍼灸・整体院などへの導入が進んでいる。

製品形態は、主流の飲料をはじめ、打錠、顆粒、カプセルといったサプリメント剤型、ペースト、ゼリー、グミ・キャンディ、スムージーなど種類は豊富だ。特にペースト状のスティック分包品やゼリーは、携帯性に優れ、容量も軽いことから国内外でニーズ増にある。販売チャネルは、店販、通販、ネットワークから施設ルートまで多岐にわたる。薬局・薬店ルートでは、大高酵素、大和酵素などが対面販売を重視し継続利用者の維持に努めている。エステサロンの物販では、プロラボホールディングスやグローリー・インターナショナルなどが専売品を展開。近年は、新たな販路としてヨガ施設、美容院、パーソナルジム、鍼灸・整体院などへの導入が進んでいる。

本記事の続きは「健康産業新聞1686号」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら

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