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機能性表示食品100品超へ、ニューノーマル時代の肌ケアで脚光(特集/セラミド)

グルコシルセラミドを関与成分とした機能性表示食品が100 品を超え、「肌の保湿、肌バリア機能の維持」をテーマに順調に受理数を伸ばしている(3月31 日時点)。同テーマ2 位のヒアルロン酸(80 品)を大きく引き離し、存在感を示しつつある。昨年上半期は新型コロナウイルスの影響もあり、美容商品の動きが鈍化したものの、マスク着用やアルコール多用など、コロナ禍特有の肌トラブルも顕在化。肌への作用が期待できる有力素材としてセラミドへの関心が高まりそうだ。

「肌の保湿」テーマに受理品数伸ばす

「肌の保湿力を高める」、「肌の潤いを守るのを助ける」、「肌のバリア機能を高める」など保湿をテーマにグルコシルセラミドを機能性関与成分とした機能性表示食品が104品となった( 3 月31日現在)。

2015年の初受理以降、受理品を順調に伸ばしており、特にここ3 年は毎年40%を超える伸び率を記録。機能性表示食品対応成分のなかでも好調な動きをみせている。

また、肌への訴求をテーマにした受理品全体では現在310品が受理されているが、このうちグルコシルセラミドが占める割合は31%に。成分別でも堂々トップを走っている。

人気の要因のひとつに由来植物のバリエーションが挙げられる。現在受理しているグルコシルセラミドの由来植物は、パイナップル(55品)、米・米胚芽(37品)、コンニャク( 9 品)、桃( 2 品)、トウモロコシ( 1 品)の5 種類となっている。

素材が持つイメージや味への影響、設定有効量(0.6 ~ 1.8mg)など、採用における判断指標が数多くあるのもセラミドの特徴ともいえる。

順調に受理品を伸ばすセラミドだが、昨年は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い関連商品の売上に影響が及んだ。インバウンドマーケットの喪失に加え、緊急事態宣言発出以降は外出自粛が影響し、DgSやCVSなど一般流通での売上が減少した。

通販チャネルでも、買い控えなど消費マインドの低下や、個人消費における優先順位の変化から売上を落とすメーカーが多くみられた。

ただ昨秋あたりからは新たなニーズも登場。コロナ対策によるマスク着用や消毒アルコールの多用を要因に肌トラブルが顕在化しているといい、コラーゲンやヒアルロン酸などの美容素材に再び引き合いが出てきている。

セラミドも同様で、機能性表示食品の受理実績を考えると、他素材よりも分がありそうだ。

市場拡大のカギは消費者認知

グルコシルセラミドは、スフィンゴ塩基と長鎖脂肪酸がアミド結合した化合物にグルコースが結合した複合脂質の総称。米や小麦、トウモロコシ、コンニャク芋、ビート(甜菜)、パイナップル、タモギ茸、桃、温州みかんなどの植物性食品に含まれている。

角質層、顆粒層、有棘層、基底層の4 層に分かれるヒトの皮膚構造のうち、表層である角質層を構成する細胞間脂質の主成分がセラミドとなっている。

細胞間脂質は角質の細胞と細胞の間にある特殊な脂質で、細胞同士を接着するだけでなく、その間に水を挟み込む性質を持つ。水分保持量の割合は80%と角層の水分保持機能を維持する重要な役割を担っている。

こうしたことからセラミドは体感性の強い素材として評価が高いが、化粧品素材としてのイメージが未だ根強く、食品成分としての認知はまだまだ低い…

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