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【連載/「機能性表示食品」受理企業の戦略】「即席麺初の機能性表示食品」-エースコック-

エースコック(株)は、GABAを関与成分とした「だしの旨みで減塩」シリーズで、即席麺では国内初の機能性表示食品を受理。「わかりやすい付加価値が加わったことで高い評価を得ている」と語る同社商品開発グループⅠ主任の梅本加恵氏に開発の経緯や製品化のこだわりについて話を聞いた。

健康産業新聞1640_連載エースコック01

―― 開発の経緯は?

当社の減塩カップ麺「だしの旨みで減塩」シリーズをお求めいただく方の多くは、高めの血圧を気にして減塩食品を選択する傾向にあります。そこで従来のおいしい減塩に加えて、さらに新しい付加価値を提供できないかと考え、機能性を表示できる機能性表示食品の開発に着手しました。開発にあたっては、血圧が高めの方に適した機能があると報告されるGABAを選択。塩分を気にする40代以上の男性、女性層全般をターゲットに、即席麺では国内初の機能性表示食品として受理されました。即席麺メーカー各社が減塩カップ麺に注力するなか、機能性表示食品というわかりやすい付加価値が加わったことで、流通サイドから高い評価をいただきました。またエンドユーザーからも、「血圧が高めの独り暮らしの父に贈ってとても喜ばれました!」「減塩食しか食べられないため、麺類を食べることができて有難いです」など、大きな反響をいただいております。

―― 製品化のこだわりについて?

当シリーズのテーマは、「だしの旨みで“おいしく”減塩」です。減塩と聞くと“味が薄く物足りない”“おいしくない”とイメージする方も多いです。おいしくないと購入されないのはもちろんですが、それ以前に、手に取ってもらう為には「おいしそうに見える」ことが重要です。そのために、敢えて商品名に「だし
の旨み」というキーワードを付け、パッケージにも印刷しました。そして味づくりにおいても、だしの旨みと香辛料や具材の風味を工夫することで、これまでの減塩商品の課題でもあった味の物足りなさを払拭しました。それぞれのメニューごとに使用するだしの種類や配合にこだわっています。

―― 今後の戦略について

昨年3月に機能性表示食品としてリニューアルしたミニサイズ3品に続き、新たに消費者庁より受理されたレギュラーサイズの「タテ型かるしお認定だしの旨みで減塩鶏かき玉うどん/鶏南蛮そば」を本年3 月26日に発売します。レギュラーサイズ2 品については、これまでの塩分30%カットから塩分50%カットへ進化するとともに、ついに一食完結型で厚生労働省が定める塩分摂取目標量の1/3 日分となる1 食あたり塩分2.3g以下を実現しました。消費者のニーズに合わせたラインナップ展開と減塩カップ麺では唯一の付加価値で市場定着を目指します。

記事は「健康産業新聞 1640号」に掲載しています。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50ページ)定期購読のお申し込みはこちら

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