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カカオプロテインが腸内のフィーカリバクテリウムの増殖を促進し便通改善

明治は、1月17日に都内で「チョコレートフォーラム」を開催し、チョコレート・カカオの魅力を紹介するとともに、チョコレートの持つ機能性や、高カカオチョコレートを使った料理の提案などを行った。

最初に、明治の執行役員 菓子商品開発部部長 伊田覚氏が「広がるチョコレートの魅力」と題して発表。チョコレートはリラックス効果や疲労回復効果などのポジティブイメージがある一方で、食べると鼻血が出る、虫歯になる等の都市伝説(誤解)がささやかれている。それらの誤解を解き、カカオとチョコレートに関する正しい理解が必要であることに言及。チョコレートは機能性、嗜好性、便利性という3要素を兼ね備えた優れた食品であり、なかでも昨今はカカオの機能性成分を多く含有する「高カカオチョコレート」が注目されている。明治では、カカオ豆の持つ機能とおいしさを併せ持った高カカオチョコレートの製品設計を目指していると語った。

次に、チョコレートと腸について明治と共同研究を行っている帝京大学理工学部バイオサイエンス学科 教授 古賀仁一郎氏が「チョコレートと腸のいい関係」と題して発表。高カカオチョコレートが支持されるようになった理由は、血圧抑制、動脈硬化予防、便通改善効果などの健康効果が理解されるようになったことを挙げ、特に便通改善効果についての注目度の高さから、腸に関する研究を紹介。

高カカオチョコレートを使った臨床試験(20歳以上50歳未満の便秘傾向の女性を対象に高カカオチョコレートを1日25g、2週間摂取)において、被験者の便中菌叢を分析したところ腸内でフィーカリバクテリウムが増加したことが分かった。
※フィーカリバクテリウム
ビフィズス菌、乳酸菌と同様に腸内で占有率が高い善玉菌
短鎖脂肪酸(酪酸)を大量に産生
長寿の人に多く存在し、疾病予防に関与すると言われている
あわせて排便回数、便量、便色の改善効果も確認。

また、チョコレート中のどの成分が関与しているか調べたところ、難消化性のたん白質であるカカオプロテインの含有物と考えられた。カカオプロテインは大腸まで届き、便のかさを増加させ、フィーカリバクテリウムを増殖(⇒酪酸産生)させることが期待でき、この相乗効果により便通改善が促されたと推測された。

古賀氏の講演後にはタレントの鈴木奈々さんが登壇。高カカオチョコレートを実際に摂取して便秘改善につながった体験を語り、続いて高カカオチョコレートを使った料理(ハヤシライスやティラミスなど)を試食して、そのおいしさに驚いていた。

その他フォーラムでは、慶應義塾大学医学部 教授 井上浩義氏が「チョコレートとその他食材の組み合わせ」による効果について、愛知学院大学心身科学部 健康栄養学科 客員教授 大澤俊彦氏が「世界が注目!! 高カカオチョコレートの健康効果研究」と題した講演を行った。

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