2013年の業界地図を考える上で、起こりうる可能性について書いておきたい。いくつか、期待される項目がある。米国も市場が拡大を続ける中で、M&Aが加速した時期があった。1994年に栄養補助食品健康教育法が導入されて以降、米国では健康自然食品業界の2桁成長がしばらく続いた。ホールフーズマーケットやGNCなどの小売チェーンが急伸し、ナチュラルプロダクツEXPOが拡大し、黄金時代が始まる。そうした中で、どちらかというと医薬品メーカーが、サプリメントメーカーを傘下に収めるケースが多かったが、M&Aが活発化した。同様な動きが日本でも加速するか?昨年末から、その予兆ともいうべき動きが散見される。健康産業界に身をおくと、産業界のことが案外に見えない。他業種から魅力的な市場に映れば、業務提携やM&Aも活発化し、それが産業界の新たな評価となって次なる飛躍のチャンスとなっていく。
もう一つは、日本にもホールフーズやGNCのような小売チェーンが誕生するか?すでに米国では、これらの小売チェーンが売上規模1兆円を視野に活発な動きを展開している。わが国では、店舗ビジネスは衰退の一途で、先行きが見えないが、通信販売も成熟期に入り、小売ビジネスにチャンス到来という見方もないわけではない。ただ、GNCもWFMも日本市場進出を検討した時期もあったが、成就しなかった。一方、米国は70年代から、40年ほど小売ビジネスの隆盛が続いている。その予兆になるのか、わが国でも、昨年はドラッグストアで、サプリメントの販売が急回復し、好調だった。足元の調査は小売不調のデータしかなかったが、底も底という感じもする。
市場が成長軌道にあるものの、自律的な成長に先が見通せない時には、外の力が働く。海外市場進出なども視野に入るが、足元でも特区など革新的な動きが、健康産業の発展のきっかけになる、そのような事を期待しているのだが…実現すれば市場は2倍にも3倍にも拡大することはいうまでもないのだが。
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2013健康食品業界を占う
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