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特集【コラーゲン】出荷量5,800tに到達、過去最多に 世界規模で高まるニーズに価格も高騰

美容素材の代名詞としてもはや説明不要の人気素材コラーゲン。一時期頭打ちと懸念された市場から様子は一変し、一昨年前から復調傾向に。日本ゼラチン・コラーゲン工業組合が昨年発表した最新の調査データでは、コラーゲンペプチドの2017年の販売量は前年比2割増の5,800tに到達し、調査開始以降で過去最多となる販売量を記録した。コラーゲンペプチドの需要は国内のみならず、中国をはじめとしたアジア圏、さらには北米でも急伸しており、世界規模で急速に広まっている。なかでもフィッシュコラーゲンの人気は高く、超過需要から一次原料となる淡水魚の鱗や皮の原料不足や価格急騰が深刻な状況に。原料メーカー各社では、原料調達の強化や他由来コラーゲンの提案強化など対策に追われている。

■コラーゲン人気再燃で食用用途は4,772tに急拡大

日本ゼラチン・コラーゲン工業組合が毎年5 月に発表している同組合会員企業のコラーゲンペプチドに関する最新報告では、平成29年度の販売量は前年を1,000 t上回る5,800 tで、前年比20%増となった。このうち大半を占める国内の「食用」用途では15%増の4,772 tと大きく伸長。驚異的なのが輸出量の急伸で、前年比55%増の901t に膨れ上がるなど、海外での需要が拡大している。
同組合では急伸の要因について、「一昨年3 月に放送されたテレビ番組効果による国内需要の増加に加え、インバウンド需要の復活、さらには東南アジアを中心とした輸出の伸張が大きい」と分析する。テレビ番組効果とはNHK「ガッテン」でのコラーゲン特集で、番組では、従来から指摘されていた「コラーゲンは食べても胃や腸で分解、消化されるため、有効ではないのでは?」と疑問を投げかける一方で、「食べたコラーゲンは体の中で興味深い働きをする」と有用性を紹介。分解しきれなかったコラーゲンペプチドが体に吸収され、体内でコラーゲンを作る線維芽細胞の増殖に寄与しているとされる研究成果に触れるなど、コラーゲンの機能性に触れた。また、コラーゲン摂取による褥瘡(床ずれ)改善に関する有効性についても紹介されると、テレビ放映後にはコラーゲン商品の売上が急増、通販を中心に売れに売れた。また昨年は、大手メーカーによる商品展開も活発化した。1 月には江崎グリコの『ヘスペリジン&コラーゲン』(届出番号C334)が、「肌の水分量を保持し、肌の潤いに役立つ」旨を表示する機能性表示食品として受理され注目を集めたほか、2月にはファンケルがHTCコラーゲンを配合した商品を一新した『ディープチャージコラーゲン』を発売。3 月にはコラーゲン食品の代表的商品である明治の『アミノコラーゲン』がリニューアル。高付加価値版の『アミノコラーゲンプレミアム』と2 種類を展開。このほか、MTGと富士フイルムヘルスケアラボラトリーが共同開発したコラーゲンドリン『ReFa COLLAGENEN RICH(リファコラーゲンエンリッチ)』が登場するなど、ここ数年にない活況をみせている。

 

■フィッシュコラーゲン人気で原料不足が深刻化

国内での市場回復に加え、中国や東南アジア、さらには北米市場でもコラーゲンへの需要は拡大傾向にあり、特に人気の高いフィッシュコラーゲンは世界規模で原料の奪い合い状態となっている。また、ここにきて中国企業がコラーゲンペプチドの製造に新たに乗り出すという動きもあり、中国やタイなどで養殖されている淡水魚の鱗や皮など一次原料の買い占めに走っているという噂も。こうした事態が重なり、一次原料不足は深刻化している。
国内原料サプライヤー各社では原料調達に苦慮する状態に陥っており、分散した原料グレードの集約や魚種を広げるなどの対策を取っているが、「在庫するほどの原料を確保できず、新規引き合いは受けられない状態」と、ひっ迫した状況だ。価格についても一昨年の暮れあたりからテラピアやナマズといった淡水魚の皮や鱗の価格が急騰し、2 以上倍に膨れ上がっているという。調達価格についてはもはやサプライヤーの自助努力では吸収できない水準まで暴騰しており、原料サプライヤーでは昨年一斉に値上げを敢行。キロ単価600円~1,000円の値上げに踏み切ったが、一次原料の価格上昇は尚も続いており、第2弾の値上げを余儀なくされる事態となっている。
コラーゲンは美容素材の代名詞ともいえる認知度の高さと、価格面などの扱いやすさから不動の人気を誇っていた素材だけに、今回の値上げは健食業界にとって大きな痛手で、この状態はしばらく続くと予想される。

本記事は「健康産業新聞 1663号」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら

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