受理総数9,700品を超えた機能性表示食品。なかでも中性脂肪低下や内臓脂肪低下など、抗メタボ領域の機能性表示食品は約半数を占める主要カテゴリーとして制度開始以降、存在感を示す。今年からPRISMA2020準拠でのSRが求められ各社対応に追われるが、ここに来て徐々に新準拠SRでの受理が登場するなど、紅麹以降トーンダウンしていた機能性表示食品の利用について活発化の兆しが見える。海外に目を移すと、メタボ大国の米国で関心を集めるのが「GLP-1」に注目した商品の登場だ。GLP-1は血糖値を下げるホルモンで、近年国内でも「GLP-1ダイエット」などと称して、GLP-1受容体作動薬を自由診療枠で受けるケースが増えるなど話題となっている。GLP-1治療は血糖をコントロールでき、食欲が抑えられる作用がある一方、食事から栄養素が摂取できない点や胃腸の不調、低血糖などのリスクもある。こうしたリスクを補うことを目的としているのがGLP-1サプリだ。栄養吸収を促進するものや、腸内環境を改善する成分を配合した商品、さらにはGLP-1ホルモンのレベルを上げることを目的とした商品などが数多く開発されている。今年3月に米国アナハイムで開催された展示会「ナチュラルプロダクツエキスポウエスト」では、会場の至る所でGLP-1の文字が躍り、昨年はほとんどみられなかった関連商品が数多く展示されていた。すでに日本のメーカーでもGLP-1をターゲットにした原料の提案を進めている企業も複数あり、今後日本で流行するか注目が集まる。
話題のGLP-1 関連サプリの開発進むか
今年3月に米国アナハイムで開催された自然食品・サプリメントの展示会「ナチュラルプロダクツエキスポウエスト」では、GLP-1にフォーカスしたダイエット・血糖値対策サプリの商品が会場を賑わせた。 GLP-1は血糖値を下げるホルモンで、近年国内でも「GLP-1ダイエット」として、GLP-1受容体作動薬を自由診療枠で受けるケースが増えるなど話題となっている。GLP-1治療は、血糖をコントロールでき、食欲が抑えられることから、糖尿病患者のみならず、ダイエットや減量を目的に利用するケースが増加。最新の研究では、精神的な安定にも好影響を与えるとの結果が発表されるなど、関心が寄せられている。反面、食事から栄養素が吸収しづらくなる点や、胃腸の不調、低血糖などのリスクも報告されている。展示会会場では、こうしたGLP-1受容体作動薬の使用者に向けた栄養補給サプリをはじめ、GLP-1ホルモンのレベルを助けるサプリメント、さらには消化や腸に良い腸内環境改善を目的とした処方のサプリメントが数多く並んだ。
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